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2023年11月05日

第177回酔いどれ句会清記表

紅帽子さんに清記表を作ってもらいました。

今回の投稿作品は55句あります。7句選んでください。
句会同人の方に限らせていただきます。

選句結果はコメント欄に記入し、できれば選評も書いてくださいね。

酒多 良福


1 秋深し「光」とふ名の純喫茶
2 虫愛ずる姫もびっくりナウシカも
3 月高く宵にすぼめる肩と襟
4 雪虫と呼ぶには気味が悪すぎる
5 闇色に兎と芒描く夜更
6 雁(かりがね)の沈み行く野の芒かな
7 登山道手振るすすきに片えくぼ
8 在の川簪の如尾花あり ※すすき
9 お隣も芒野となり義母の家
10 落ち葉舞い月は正面に沈みゆき

11 縁側の二人の老婆花木槿
12 バスあれど動く術なく枯れすすき
13 黄緑を少し桜の紅葉かな
14 嬉々として年金事務所秋深し
15 すすき野を飛び交ふうそとさぎの群れ
16 すすき立て孫に教える月うさぎ
17 フランスの高き空へと楕円球
18 すすきの穂靡いた先の茜空
19 花束と涙と笑顔秋日和
20 四時間目チャイムの向かう山装ふ

21 ライブカメラの紅葉見入る南国人
22 今朝もまた虫の話で挨拶を
23 すすきのに薄ありし日想ふ秋
24 若人ら号外続く錦秋や
25 ナウシカも降り立たむ野や芒原
26 初ストーブいちにちぼうっとしていたい
27 星飛びて叶はぬ日々の忘れ得ず
28 キツネ住む町に似合いの芒かな
29 秋暁のネオンすすきの交差点
30 逆光を古墳へつづく夕芒

31 後の月羊雲割き泳ぎ行く
32 栗の実が落ちた気がして目が覚める
33 長き夜父の時計が刻む音
34 石畳落ち葉降る降る子らは跳ね
35 すすき摘む背中に月は出でにけり
36 みちのくの黄金色なる夕芒
37 死に蝶の鱗粉に霜日矢捉ふ
38 停車信号炎の紅葉スマホ負け
39 太古より雲はのんびり芒かな
40 深秋や昔日の友みな若し

41 傘さして虫払っての紅葉狩り
42 種を出し一粒ずつの葡萄かな
43 濡れ落ち葉魔女の箒で掃除する
44 ざわざわと急かす芒に歩を速め
45 星月夜弾なき夜を祈る子ら
46 迷ひ来し綿虫放つ西日窓
47 野分立つ一人倒れん尾花かな
48 寂しさやすすき手折りて暮れる道
49 芒揺れカモンベイベースノーマン
50 新しいパン屋の灯り秋気澄む

51 秋麗や衣桁の留袖黒深し
52 線路脇旅に誘うすすきかな(いざなう)
53 枯れすすき命まっとうすりゃいいさ
54 昭和とは滅びにあらず枯れススキ
55 雪虫や飛ぶと浮かぶの相半ば


以上です。


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Posted by BBQくにむら at 12:27│Comments(1)くにむら俳壇
この記事へのコメント
錆爺です。以下の7句を選びました。

4 雪虫と呼ぶには気味が悪すぎる
まじまじ見るとそうですね。

14 嬉々として年金事務所秋深し
わたしも、もうすぐ行きます。

22 今朝もまた虫の話で挨拶を
おおいですものね。

26 初ストーブいちにちぼうっとしていたい
そうですよね、紅帽子さん?

34 石畳落ち葉降る降る子らは跳ね
ほほえましいですね。

40 深秋や昔日の友みな若し
記憶の中ではね。

54 昭和とは滅びにあらず枯れススキ
なんとなく、共感しました。
Posted by 錆爺 at 2023年11月05日 16:56
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