2021年02月27日
第１４５回酔いどれ句会清記表
今回は紅帽子さんが清記表を作ってくれました。
選句をお願いします。
今回は４５句あります。７句選んでください。
句会同人の方に限らせていただきます。
選句結果はコメント欄に記入し、できれば選評も書いてくださいね。
良福
1宇野総理思えば潔かったなあ
2雪渡りうさぎの跡はどこまでも
3痩せ氷柱明日は嵐と伝え聞き
4闇汁や憂き世は滾る一つ鍋
5出句前発奮するも遅過ぎた
6寒戻る落とし忘れた水道栓
7紅鶸の群白樺林の余寒 ※ベニヒワ
8銀河ステーション発の行先告げよ雁
9お雛様たまに脇見もしたかろに
10春嵐人のまばらな映画館
11低気圧過ぎて歩道は乱氷帯
12誕生日がバレンタインデー倍返し
13祖父よりの発条時計日脚伸ぶ ゼンマイ
14大鷲の瞳の中の国後島
15早春のきらめき集め十勝川
16一面の雪原遥か恵庭岳
17アベアキエスガセイゴウと深き闇
18すべて手遅れさファドばかり聴く春の夜
19発信源何処なりや朧月
20ジョバンニの父いまだ帰らず原発燃ゆ
21雪の果て遅発の駅の券売機
22雪解けのホームに発車のベル響く
23音だけのヘリコプター往く雪曇り
24飲み会に来ないのパパに言っちゃうぞ
25発育の遅き初孫春浅し
26身の内に不滅の標寒北斗
27発熱し病院行けぬ不条理
28始発バス街灯の下息白し
29ラジオから合格発表春の雪
30卒論を出し堅雪の道を発つ
31我もまた縊り残され虐殺忌
32卒業や下駄箱の名を外す朝
33発条生きてあり雪の森へと牝鹿
34蒼き屋根初春の雨の北大寺※しょしゅん
35緊急事態宣言発出寒禽かしまし
36原発の電気を使うまだ使う
37多喜二忌ぞ築地署へ放尿あかんべえ
38夜しじま氷柱の育つ音を聴き
39ドキドキは昔ときめき今発作
40始発駅ボックス席に春陽射す
41聖者の日もらえもしないチョコ探す
42発つ朝のさやけき光深雪路
43淡雪や十年経ての大余震
44発寒の地のぬかるみや多喜二の忌
45日脚伸び雪割る人のあちこちに
以上です。
今回は４５句あります。７句選んでください。
句会同人の方に限らせていただきます。
選句結果はコメント欄に記入し、できれば選評も書いてくださいね。
良福
1宇野総理思えば潔かったなあ
2雪渡りうさぎの跡はどこまでも
3痩せ氷柱明日は嵐と伝え聞き
4闇汁や憂き世は滾る一つ鍋
5出句前発奮するも遅過ぎた
6寒戻る落とし忘れた水道栓
7紅鶸の群白樺林の余寒 ※ベニヒワ
8銀河ステーション発の行先告げよ雁
9お雛様たまに脇見もしたかろに
10春嵐人のまばらな映画館
11低気圧過ぎて歩道は乱氷帯
12誕生日がバレンタインデー倍返し
13祖父よりの発条時計日脚伸ぶ ゼンマイ
14大鷲の瞳の中の国後島
15早春のきらめき集め十勝川
16一面の雪原遥か恵庭岳
17アベアキエスガセイゴウと深き闇
18すべて手遅れさファドばかり聴く春の夜
19発信源何処なりや朧月
20ジョバンニの父いまだ帰らず原発燃ゆ
21雪の果て遅発の駅の券売機
22雪解けのホームに発車のベル響く
23音だけのヘリコプター往く雪曇り
24飲み会に来ないのパパに言っちゃうぞ
25発育の遅き初孫春浅し
26身の内に不滅の標寒北斗
27発熱し病院行けぬ不条理
28始発バス街灯の下息白し
29ラジオから合格発表春の雪
30卒論を出し堅雪の道を発つ
31我もまた縊り残され虐殺忌
32卒業や下駄箱の名を外す朝
33発条生きてあり雪の森へと牝鹿
34蒼き屋根初春の雨の北大寺※しょしゅん
35緊急事態宣言発出寒禽かしまし
36原発の電気を使うまだ使う
37多喜二忌ぞ築地署へ放尿あかんべえ
38夜しじま氷柱の育つ音を聴き
39ドキドキは昔ときめき今発作
40始発駅ボックス席に春陽射す
41聖者の日もらえもしないチョコ探す
42発つ朝のさやけき光深雪路
43淡雪や十年経ての大余震
44発寒の地のぬかるみや多喜二の忌
45日脚伸び雪割る人のあちこちに
以上です。
Posted by ＢＢＱくにむら at 20:16│Comments(6)
│くにむら俳壇
この記事へのコメント
以下の７句を選びました。
1宇野総理思えば潔かったなあ
今に比べると、そうですね。
2雪渡りうさぎの跡はどこまでも
光景が目に浮かびます。
11低気圧過ぎて歩道は乱氷帯
今年は、雪溶ける、次の日氷点下５℃なんて日が２月でもありましたよね。
異常だ！
17アベアキエスガセイゴウと深き闇
夜明けは来るんですよね。
27発熱し病院行けぬ不条理
年老いた母の顔を見に行けないのと同じこと、不条理ですよね。
39ドキドキは昔ときめき今発作
たしかに、そう思います！
41聖者の日もらえもしないチョコ探す
最近は、探すことなどしません！
1宇野総理思えば潔かったなあ
今に比べると、そうですね。
2雪渡りうさぎの跡はどこまでも
光景が目に浮かびます。
11低気圧過ぎて歩道は乱氷帯
今年は、雪溶ける、次の日氷点下５℃なんて日が２月でもありましたよね。
異常だ！
17アベアキエスガセイゴウと深き闇
夜明けは来るんですよね。
27発熱し病院行けぬ不条理
年老いた母の顔を見に行けないのと同じこと、不条理ですよね。
39ドキドキは昔ときめき今発作
たしかに、そう思います！
41聖者の日もらえもしないチョコ探す
最近は、探すことなどしません！
Posted by 錆爺 at 2021年02月28日 10:04
以下7句いただきました。
9お雛様たまに脇見もしたかろに
10春嵐人のまばらな映画館
29ラジオから合格発表春の雪
30卒論を出し堅雪の道を発つ
32卒業や下駄箱の名を外す朝
40始発駅ボックス席に春陽射す
44発寒の地のぬかるみや多喜二の忌
9お雛様たまに脇見もしたかろに
10春嵐人のまばらな映画館
29ラジオから合格発表春の雪
30卒論を出し堅雪の道を発つ
32卒業や下駄箱の名を外す朝
40始発駅ボックス席に春陽射す
44発寒の地のぬかるみや多喜二の忌
Posted by 小吉 at 2021年02月28日 13:10
選句結果と選評
6寒戻る落とし忘れた水道栓
※内地者にしか解らない北海道の風物詩かな。身銭を切ってここまで来ました。
14大鷲の瞳の中の国後島
※スケールの大きさが魅力。想像力の勝利。なぜ国後かは解らないが。
15早春のきらめき集め十勝川
※いかにも空の広い十勝の春。河床に十勝石が見えるようです。
25発育の遅き初孫春浅し
※春愁というのか、春は嬉しいことばかりではなく、爺さん婆さんにもそれなりの憂いがあるものです。
30卒論を出し堅雪の道を発つ
※そんなこと、ありましたね。実感の記憶。堅雪がなぜか心に痛かった。
35緊急事態宣言発出寒禽かしまし
※漢語の羅列と発出という大時代(おおじだい)な言い方の寒々しさは、姦しい寒禽(かんきん)にいかにも似つかわしいですね。
45日脚伸び雪割る人のあちこちに
※北国の冬の終わりを喜ぶ人々を描く絵画のよう。明るいと言わないのに明るい。
6寒戻る落とし忘れた水道栓
※内地者にしか解らない北海道の風物詩かな。身銭を切ってここまで来ました。
14大鷲の瞳の中の国後島
※スケールの大きさが魅力。想像力の勝利。なぜ国後かは解らないが。
15早春のきらめき集め十勝川
※いかにも空の広い十勝の春。河床に十勝石が見えるようです。
25発育の遅き初孫春浅し
※春愁というのか、春は嬉しいことばかりではなく、爺さん婆さんにもそれなりの憂いがあるものです。
30卒論を出し堅雪の道を発つ
※そんなこと、ありましたね。実感の記憶。堅雪がなぜか心に痛かった。
35緊急事態宣言発出寒禽かしまし
※漢語の羅列と発出という大時代(おおじだい)な言い方の寒々しさは、姦しい寒禽(かんきん)にいかにも似つかわしいですね。
45日脚伸び雪割る人のあちこちに
※北国の冬の終わりを喜ぶ人々を描く絵画のよう。明るいと言わないのに明るい。
Posted by 湯児 at 2021年03月01日 04:35
2雪渡りうさぎの跡はどこまでも
…雪原に様々な動物の足跡を見つけるのは楽しいで
すね。兎、栗鼠、狐は分かり易いですね。
7紅鶸の群白樺林の余寒
…破調ですが映像の色彩の美しさに魅かれます。
13祖父よりの発条時計日脚伸ぶ
…発条だろうがデジタルだろうが時計の1秒は同じ
なんですが、日脚が毎日少しずつ伸びる如く発
条時計は時をゆっくり刻む様で好ましい。
15早春のきらめき集め十勝川
…十勝平野を流れる大河の早春譜。雄大で美しい。
31我もまた縊り残され虐殺忌
…「虐殺忌」は「多喜二忌」と同意でしょうか？
「我もまた」に深さが有ります。
40始発駅ボックス席に春陽射す
…良いですね。まだ余り乗客が乗り込んでいない始
発駅。暖かくなって来た日差しを作者は嬉しく
思っているのでしょう。
44発寒の地のぬかるみや多喜二の忌
…道のぬかるみを気にして歩きながら、ふと見上げ
る空。そう言えば今日は多喜二忌であったなぁ
と小林多喜二を思う筆者の高い文学性を感じま
す。
…雪原に様々な動物の足跡を見つけるのは楽しいで
すね。兎、栗鼠、狐は分かり易いですね。
7紅鶸の群白樺林の余寒
…破調ですが映像の色彩の美しさに魅かれます。
13祖父よりの発条時計日脚伸ぶ
…発条だろうがデジタルだろうが時計の1秒は同じ
なんですが、日脚が毎日少しずつ伸びる如く発
条時計は時をゆっくり刻む様で好ましい。
15早春のきらめき集め十勝川
…十勝平野を流れる大河の早春譜。雄大で美しい。
31我もまた縊り残され虐殺忌
…「虐殺忌」は「多喜二忌」と同意でしょうか？
「我もまた」に深さが有ります。
40始発駅ボックス席に春陽射す
…良いですね。まだ余り乗客が乗り込んでいない始
発駅。暖かくなって来た日差しを作者は嬉しく
思っているのでしょう。
44発寒の地のぬかるみや多喜二の忌
…道のぬかるみを気にして歩きながら、ふと見上げ
る空。そう言えば今日は多喜二忌であったなぁ
と小林多喜二を思う筆者の高い文学性を感じま
す。
Posted by 星潮 at 2021年03月01日 08:40
以下の7句です。
7紅鶸の群白樺林の余寒
13祖父よりの発条時計日脚伸ぶ
14大鷲の瞳の中の国後島
20ジョバンニの父いまだ帰らず原発燃ゆ
31我もまた縊り残され虐殺忌
42発つ朝のさやけき光深雪路
43淡雪や十年経ての大余震
選評は会場で
兼題考えていきます。
7紅鶸の群白樺林の余寒
13祖父よりの発条時計日脚伸ぶ
14大鷲の瞳の中の国後島
20ジョバンニの父いまだ帰らず原発燃ゆ
31我もまた縊り残され虐殺忌
42発つ朝のさやけき光深雪路
43淡雪や十年経ての大余震
選評は会場で
兼題考えていきます。
Posted by 戊瓶 at 2021年03月01日 15:01
選句してくれたみなさん、ありがとうございます。今回は出席者が６名。少しだけ賑わいがありました。
Posted by 良福 at 2021年03月02日 00:59
