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2010年06月08日

第16回「酔いどれ句会」報告

「あ”~帰りてえ

店主は温泉で遊び疲れたようです。句会の食事の準備にも力が入りません。
でもそんなことは許されないのです。今日は月1回の大事な句会の日です。

酔いどれ俳人たちが三々五々と集まってきました。
マイナスオーラをまき散らしていた店主も何とか準備を終え、厳かに句会は始まります。

今回は全国的な俳句結社「馬酔木」の若手会員である天田牽牛子(あまだけんごし)さんが初めて参加してくれました。

〇日時 : 平成22年6月7日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「土」一切
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句選んでいます。 
〇参加者: 
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、恵夢、北留2号、実桜、風船、みむめも28@KY原、天田牽牛子@新顔の8人に、句会開始後少したってから戊瓶、だいぶたってから紅帽子が駆けつけてくれたので最終的には10人。
不在投句はニック・ジャガー、錆爺の2人。
水月は不在投句ですが別途選句もしてくれました。
以上、合計13人の参加です。

最終的に選句者11人ということで、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇句会参加者:10点(自分の句には点を入れられないので)
  〇不在投句者:11点

face02face02face02face02face02 5点句

空蝉の土中の時間誰か知る          (ニック・ジャガー)
踏みしめる土もなき街子ら駆ける       (酒多良福) 
徒競走膝小僧に土の跡            (風船)
耕せし土に靄立つ朝まだき          (恵夢)            ※もや
田植機の爺を見送る老婆かな         (鳴兎小吉)

face02face02face02face02 4点句

土の香に見送られし故郷のホームかな     (北留2号)          ※くに
土の香の母戻りけり冷奴           (天田牽牛子)
夏服の娘ら土偶の如く見え          (酒多良福)
草笛や負けず嫌ひで泣き虫で         (水月)
黒土を履いて咲きたりニリンソウ       (風船)

face02face02face02 3点句

夏来る蝦夷の楽土に遊ぶなり         (鳴兎小吉)
ささくれし心の底に沁む青葉         (実桜)
誘われて角曲がりたりリラの花        (実桜) 
バス停に母を待つ子やリラの雨        (水月)
揚げたての土の恵みの独活を食う       (風船)
              
face02face02 2点句

土起こし耕し肥やし実り待つ         (酒多良福)
本土並み願いや虚し基地の島         (酒多良福) 
にわか雨虹を見上げる土龍かな        (北留2号)         ※もぐら
新茶入れ友と語らふ刻ゆたか         (水月)
眼前に青葉若葉の藻岩かな          (紅帽子)      
      
face02 1点句

幹伝う雨土に染む慈しむ           (実桜)
土仕事母の背中に光る風           (恵夢)
土に生きイーハトーブに夢を追う       (戊瓶)
土の香に緑映えゆる新芽かな         (戊瓶)
鵯が去りても返らぬ民の土地         (戊瓶)           ※ひよどり
汗かきて耕す土地こそ実りあれ        (戊瓶) 
春めいて虫も蠢く土の中           (錆爺)
五月晴れ土曜は午後の白ワイン        (紅帽子) 
山小屋の番人のごと栂桜           (水月)
球場の土見てありし日を思う         (みむめも28)
宰相は焦土を知らず心太           (天田牽牛子)
二胡学ぶ中国服や虹二重           (天田牽牛子)
春蝉の声もしたたる緑かな          (ニック・ジャガー)
水底のヤゴ何故悟る羽化の時         (ニック・ジャガー)
灯り無き団地薄暮に白く浮き         (北留2号)
土匂い傘に寄りそう初夏の雨         (風船) 
エメラルドグリーンの湖や風薫る       (鳴兎小吉)         ※うみ
徹夜酒露なす芝生に足もつれ         (酒多良福)   

face11 

つちといいわれにうかぶはほこりかな     (みむめも28)
空青く楡の梢にハヤブサの鳴く        (風船)
土の香のモンペはやはりHANA EMORI     (ニック・ジャガー) 
水田に水ある喜び鷺歩む           (ニック・ジャガー) 
残雪の峠に流る川緑             (恵夢)
廃屋の脇に桜の咲いてをり          (恵夢)
碧き湖桜羊蹄皆快走             (恵夢)           ※うみ
田植え前田は海とつながりて         (錆爺) 
独酌の宴に花びら舞いて来い         (紅帽子)
春風に洗濯物が時空超え           (紅帽子)
ラベンダーもっこりと咲く大通        (紅帽子) 
姫鱒や朝日まぶしき恵庭岳          (水月)
土の中菌糸伸ばして時を待つ         (実桜)
蒼海に夢を吐き出す北寄貝          (実桜)
支笏湖の新歓合宿夏の空           (鳴兎小吉)
岩魚らと目の合う水中遊覧船         (鳴兎小吉)         ※いわな
陶土練る腕の勁さ青あらし          (天田牽牛子)        ※つよさ
土牛画の渦潮の景南風吹く          (天田牽牛子)        ※みなみふく
ゴリアテに向かう闘士の礫かな        (北留2号)  
こんこんとメトロに雪解の泉湧く       (北留2号)
土曜日に朝から並ぶ発売日          (戊瓶)   

以上、59句です。

今回の兼題「土」については、俳句に取り込みやすいと最初はみんな思ったようですが、ところがどっこい、実際に句作してみると以外に難しかったという声が大半でした。
日常生活の中で「土」が身近ではなくなっているということなんでしょうね。

(文責:鳴兎小吉)



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タグ :句会俳句

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Posted by BBQくにむら at 14:27│Comments(4)くにむら俳壇
この記事へのコメント
小吉さん、サマリーの掲載、ありがとうございます。
今回は得点がかなりバラけましたね。

忘れ物のご案内。オレンジ色のファイル。牽牛子さんのじゃないですか。
Posted by 良福 at 2010年06月08日 18:49
ここのところ、ちょっと忙しくしてまして・・・。
土の香にはモンペだと思ったのですが、
HANA EMORIはシュールすぎたと自分でも思いました。

北留2号さん。
ゴリアテは憎たらしかったですねぇ。
Posted by ニック・ジャガー at 2010年06月08日 22:42
ニックさん、今回は昆虫が目立っていましたね。
Posted by 良福 at 2010年06月09日 22:55
はい、ムカシトンボの羽化の時期なんです。6日の日曜日には写真を撮りに行ってきたんですよ。今回、羽化に最適な物件らしき樹を発見して、たくさんのヤゴ殻や羽化中の個体を観察できました。
エゾハルゼミもちょうど時期で「空蝉」がいろんなところに付いていました。蝉時雨も元気いっぱいでした。春はいいですね。
Posted by ニック・ジャガー at 2010年06月09日 23:39
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