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2010年04月06日

第14回「酔いどれ句会」報告

「酔い酔いでカープ弱しで骨を折り」 (紅帽子)

歓送迎会の時期です。皆さん、呑みすぎてお疲れではないでせうか。

しかし、いかに飲み会が続こうとも、熱狂的に応援している広島カープがダントツの最下位に沈んでいようとも、けっして芋焼酎を呑みすぎて悪酔いしてはいけません。
ましてや負けた腹いせにゴミ箱を蹴っとばして足の親指を骨折するなんてことは、高等教育機関に奉職する方がまさかなさるとは思えませんが・・・
紅帽子さんの一日も早いご回復を心からお祈り申し上げます。


〇日時 : 平成22年4月5日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「飯」一切
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句選んでいます。 
〇参加者: 
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、恵夢、北留2号、泥游、実桜、風船、戊瓶の8人。
投句なしの句会参加は未定子、KY原の2人。
不在投句はニック・ジャガー、錆爺、紅帽子、俳隅巣の4人。
水月は不在投句ですが別に選句もしてくれました。
以上、合計15人の参加です。

最終的に選句者11人ということで、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇句会参加者:10点(自分の句には点を入れられないので)
  〇不在投句者:11点

face02face02face02face02face02face02face02 7点句

烏賊飯を車窓に並べ春の海          (鳴兎小吉)               

face02face02face02face02 4点句

赤飯で祝う門出に名残り雪          (ニック・ジャガー)
春雨に小銭握りて飯屋かな          (風船)

face02face02face02 3点句

氷河期も卒業旅行の呑気かな         (酒多良福)
飯食えぬ者おり春は名のみかな        (酒多良福)
ご飯だよ何はともあれ集う子ら        (恵夢)
ぼたん雪ふわりと溶ける土の色        (恵夢)
等高線行きつ戻りつ春の雪          (北留2号)
春の虹鯱飛びあがる羅臼沖          (水月)
春ゆふべ乳色深む大雪山           (鳴兎小吉)
              
face02face02 2点句

早春の宵のため息未だ白し          (恵夢)
店先の菜花や今宵飯の彩           (恵夢)
子ら眠り鰊ちびちび夜更け飯         (泥游)
繰り返すアンコ-ルかな雪景色        (泥游)
学び舎を発ちて一先ず祝い飯         (泥游)        ※まなびや
朝飯に家族が揃って新学期          (戊瓶)
日高路の白波照らし朧月           (戊瓶)
古雛は母の思ひを染み込ませ         (俳隅巣)
はくれんの花を掃く人見かけおり       (俳隅巣)
春愁や灯ともし頃に酒恋し          (紅帽子)
陽ざかりの春ベランダにシーツ干す      (紅帽子)
歳とりて娘と呑める良さもあり        (ニック・ジャガー)
天塩川水面開かぬか春浅し          (ニック・ジャガー)
飯炊けて鼻から目覚める厚布団        (酒多良福)
夕飯へ帰る背中に桜花            (風船)
菜の花のご飯おひたし君と僕         (風船)
白鶺鴒低く飛びたる春の土          (水月)
のすり舞ふ空から手紙牡丹雪         (水月)             

face02 1点句

「受かったよ」の知らせにコンビニお赤飯   (北留2号)
サッチェプのあまたつるされチセ朧      (水月)
籠り居の吾をうながす春の月         (水月)
春の雪朝飯前の一仕事            (ニック・ジャガー)
卒業の朝の匂ひは赤飯かな          (俳隅巣)
あたたかや青セキセイに頬寄せる       (俳隅巣)
飯は小盛りおなかはすでに大盛りサイズ    (錆爺)
土を割る待雪草の清しさよ          (実桜)        ※すがしさよ
夕暮れて酒か飯かに迷いおり         (紅帽子)
台北の屋台の夜の熟し風           (紅帽子)       ※タイペイ
モノトーン続く石狩春霙           (鳴兎小吉)
雲上の銀嶺不二の春茜            (鳴兎小吉)
春雪の屋根の波間の空眩し          (泥游)
高瀬川夢も運びし桜かな           (戊瓶)
王朝の栄華を偲ぶ垂桜            (戊瓶)        ※たれざくら 
俄雪明日は溶けなん薄日差す         (恵夢)        ※にわかゆき

face11 

粥飯で甘酒醸す春炬燵            (実桜)
あたたかき余寒の雪のさみしさや       (実桜)
除雪機が唸りをあげて拓く道         (実桜)
また来年鰊の切り込みホッケの飯鮨      (実桜)        ※いずし
もうすでに遠い昔の大盛り飯         (錆爺)
民主党自民支配のガス抜きか         (泥游) 
カマの飯食った仲間に花ひらく        (北留2号)
新生活慣れて底つく炊飯器          (北留2号)
残雪の眩しき車窓に缶ビール         (酒多良福)
古漬けの飯寿司の味に春は来ぬ        (酒多良福)
円山に今年も辛夷咲きにけり         (風船)
赤レンガ水のぬるみて鴨騒ぐ         (風船)
春空へ真直ぐな道をスロウジャズ       (鳴兎小吉)      ※ますぐ
路地裏の史跡を訪ね京の旅          (戊瓶)
雪解けてひとり十勝で待つ老母        (俳隅巣)

以上、59句です。

今回の兼題「飯」はみんなヒーヒー言ってましたから、なかなか手ごわかったようです。
それでも手練手管をもって何とかひねり出すところは酔いどれ俳人たちのノリの良さでしょうか。
では、皆さんこれからもそのノリでよろしくお願いしますね。

(文責:鳴兎小吉)


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タグ :句会俳句

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Posted by BBQくにむら at 15:48│Comments(8)くにむら俳壇
この記事へのコメント
小吉さん、サマリーの掲載、ありがとうございます。

自作について一言。
 「古漬けの飯寿司の味に春は来ぬ」、良く出来たつもりでしたが、飯寿司知らずが飯寿司を読んだため、すべりました。 反面、社会派の2作品が3点ずついただきました。うれしいけれど、予想外でした。
Posted by 良福 at 2010年04月06日 18:24
うちの息子の卒業の喜びを句にしてみました。受験はダメだったんですが、なんだかありがたいです。
卒業の朝、ホントに赤飯の匂いでした。

今、「モーロク俳句ますます盛ん」という本を読んでいます。・・まだ30ページくらいですが・・。
次回、私の句が超絶技巧になってたりしたらどうしましょう・・・。
Posted by ニック・ジャガー at 2010年04月06日 22:11
「飯」は本当に難しかった!豆ご飯には目がなく、特に空豆が大好物。「豆ご飯」は季語が夏になっているようですが、気にせず作ってもよかったのかな。

大阪は桜も散ってきました。誰の句だったか、桜は本当にいろいろなことを思い出すものですね。
Posted by 俳隅巣 at 2010年04月07日 18:36
昔の話ですが、寮時代、ステレオを壊したことがあります。やはりカープが負け、景気づけに、応援歌の「それゆけカープ」を同室の友人のステレオでフルボリュームでかけ、スピーカーをだめにしたという覚えがあります。30年も前のことですが、やっていること、今日も変わらずです。なさけなや。(でも、あのころのカープは強かったんです。それが今と違うところですね。とほほ…)
全治4週間なので5月の句会には晴れて(腫れて?)参加いたしますので、みなさまこころ温かく見まもっていてください。ちなみに「台北の句」は卒業旅行で担任団で行ったときのものです。臭豆腐のにおいがモチーフになっています。あの臭いはすごいよね。
Posted by 紅帽子 at 2010年04月07日 22:06
風船でございます。以後お見知りおきをお願いいたします。
不在投句の方々へ
錆爺様 大盛りの句 句会の場も大いに盛り上がっておりました。
ニック様 赤飯の句 祝いに、名残り雪がグッときました。
俳隅巣様 モクレンか辛夷の句を作ろうとして、自分は巧くできません。自分はこういう句をつくりたかったのだと解りました。掃いているのでなく、掃くを人を見ているのが良いと。自分の中では今月の一番。
紅帽子様 シーツの句 お日様の温かさが伝わってくるようで、グッときました。
水月様 先月の桜餅 いいなぁとおもいました。自分では先月の一番と思います。
皆様 もう少し気の効いた事を書こうとしましたが、巧く書けませんでした。ご容赦ください。                
                  風船拝
Posted by 風船 at 2010年04月07日 22:29
たくさんのコメントを寄せていただき、ありがとうございます。くにむら俳壇のかくのごとき盛況を目の当たりにして、店主は感激であります。
Posted by 店主 at 2010年04月08日 00:14
風船様 ありがとうございます!近所に毎年きれいに白木蓮を咲かせているお宅があるのですが、春は私にとって個人的には思うところがありまして。きれいな花びらをはいていた主の方を初めて見て、今は遠くにいる人をとても近くに感じました。俳句にするのは難しいですが、自分で納得できると気持ちいいですね。

それにしてもみなさん、語彙が豊富ですごい!ハイスミスばかり読んでてはだめですね。ひねくれてる句でもできればな~。
Posted by 俳隅巣 at 2010年04月08日 19:02
俳隅巣 さん、きっとそうだったのですね。わかります。

なんだか、勝手にわかったようなことを言ってすみません。
Posted by 店主 at 2010年04月10日 01:04
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