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2009年11月04日

第9回「酔いどれ句会」報告

札幌は初雪です。風が冷たいです。はんぱでなく寒いっす・・
そんな中でも第一月曜日は酔いどれ句会です。

今回はたまたま来店していた常連客さんが引きずり込まれるように参加してくれました。まずは合評のみの参加でしたが、その場で俳号も頓微(とんび)と名乗ってくれました。また、遅くなってから名門校の迷教師K原くんも駆けつけ評点を入れてくれました。

〇日時 : 平成21年11月2日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「道」一切
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人13句ずつ選んでいます。 
〇参加者: 
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、錆爺、恵夢、紅帽子、未定子、実桜、北留2号の8人、合評のみの参加が頓微とK原で句会参加は10人。これまでで最多の参加者数となりました。
不在投句がニック・ジャガー、戊瓶、湖星、中継信号、俳隅巣の5人。
合計15人の参加となりました。

最終的に選句者10人ということで、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇句会参加者:9点(自分の句には点を入れられないので)
  〇不在投句者:10点

face02face02face02face02face02 5点句

虚空から定規で引いたり十勝道     (戊瓶)
スキャットの枯葉口衝く並木道     (酒多良福) 
初霜にしかめ面なり道祖神       (酒多良福) 
枯れ野にも化粧施し霜の朝       (ニック・ジャガー) 

face02face02face02face02 4点句

廃道に人呼び戻す紅葉かな       (酒多良福) 
歩道橋まだそこにあり駆け登る     (湖星)
稲光はるか吾が道照らしけり      (鳴兎小吉)
パドル上げ流れのままに紅葉川     (鳴兎小吉)
照紅葉湖に光を返しけり        (鳴兎小吉)     ※てりもみじうみに
枯葉踏む背に陽の温み散歩道      (実桜)
稲刈りが終わりて寂し田舎道      (錆爺)
赤や黄や芝生白樺秋の青空       (恵夢)        ※あきのそら
来し道を振り返り知る秋の空      (戊瓶)
道ふさぎ裸形の乱舞秋深し       (紅帽子)

face02face02face02 3点句

道途ば逝きたり父の年も越え      (戊瓶)        ※みちなかば
見えそうな金木犀の風の道       (俳隅巣)
新蕎麦をめざして自転車走らせる    (俳隅巣)
露天風呂枯れ葉水面にくるくると    (紅帽子)
霙路祈るがごとくに人の行く      (実桜)
落葉松の黄金の雨降る並木道      (ニック・ジャガー)
ゆきむしのからむすべなしかれすすき  (北留2号)
月一の今日は楽しい帰り道       (錆爺) 
  
face02face02 2点句

新米はありがたきかな飯二膳      (実桜)
寝転びて牧場に道なしそれもよし    (未定子)
朔風に道などないと言い聞かせ     (未定子)
道なきを喜びて立つここからだ     (未定子)
惜しみなく風に舞い散る銀杏かな    (紅帽子)
赤とんぼ畑の終いは土手かぼちゃ    (北留2号)      ※しまい
36号線夕陽の赤が流れ出し       (北留2号)      ※さぶろくせん
月寒の開拓の道パンかじる       (北留2号)
陽だまりのアカネ静かに休み居り    (ニック・ジャガー)  ※赤とんぼ
草紅葉淡くつつまれ霜の道       (ニック・ジャガー)
鉄路行く窓辺まぶしき噴火湾      (ニック・ジャガー)
大和路の鹿に弁当とられたり      (俳隅巣)
一握り買いたし高し丹波栗       (俳隅巣)
壁紙の雲まで窓辺より流る       (湖星)
湯煙の濃く誘いて紅葉舟        (湖星)
道尋ぬ答は我の中に在り        (恵夢) 
  
face02 1点句

散り残る葉の燃えたぎり黄金色     (恵夢)
いつか来た道にひとひら雪の降る    (恵夢)
薄紅の色深まりし並木道        (恵夢)
歓喜待つドームへ急ぐ錦秋路      (北留2号)      ※きんしゅうじ
目の前の道を台風明日通る       (俳隅巣)
道草の声いつの間にまた来居り     (湖星)
落ち葉路あごでバランスをとる     (湖星)
路に佇ち木々の囁き秋深し       (実桜)       ※みちにたち
息つきぬ峠の道は遥かかな       (戊瓶)
吹雪押す刮目して行けこの道を     (未定子)
パースペクティブ道などあるかと一人立つ(未定子)
銀杏落葉風に遊ばれ道に舞ふ      (鳴兎小吉)
秋深む武道場から溢るる氣       (鳴兎小吉)  
 
face11 

道はるか視力の限り見えており     (ニック・ジャガー)
ざくろ食べ赤い実とんで宝道      (中継信号)
断崖に秋の波濤ぞ砕け散る       (紅帽子)
くぐもったマスクの街に軋る軌道    (酒多良福)     ※きしる
馬の尻拝んで見送る地下馬道      (酒多良福)
笹薮をこいだら出くわす獣道      (錆爺)
道埋める枯葉踏みしめ秋輪行      (戊瓶)       ※あきりんこう
赤き実に時雨降りおり冬来る      (実桜)

以上、59句です。

今回は点数がばらけましたね。
全体的なレベルが上がってきたのでせうか?

(文責:鳴兎小吉)


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タグ :句会俳句

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Posted by BBQくにむら at 08:50│Comments(9)くにむら俳壇
この記事へのコメント
人数増えましたね。ご発展何よりです。
今回は、歓送迎会で欠席しました。
5点句までも頂きましてありがとうございます。
欠席の方が成績がよいのかも…
ところで、次回の兼題は?
Posted by 戊瓶 at 2009年11月04日 12:44
小吉さん、サマリーをありがとうございます。
5点をいただいた句が、2つもありました。うれしいものです。
が、渾身の「くぐもったマスク・・・」は、滑ってしまいました。
ちなみに、「スキャットの・・・」は藍色園人さんの1票を狙った、フィッシング作品(?)でした。
Posted by 良福 at 2009年11月04日 13:13
戊瓶ほか皆様

来月の兼題は実桜さんからの出題で「海」です。
ふるっての投句お待ちしております。
(戊瓶、10:30頃メールいかなかった?)
Posted by 小吉 at 2009年11月04日 13:26
小吉さん
メール届いていました。
いつも世話役ご苦労様です。
この季節の「海」は冷たく厳しいイメージですね。
山育ちの私には難しい題かも。
また頑張ります。
Posted by 戊瓶 at 2009年11月04日 18:44
良福さま&みなさま

枯葉のスキャット、間違いなく一票いれてましたね。
それにしても毎回いろんな技巧を使われるものだと感心しております。
今回は参加できず残念でした。そして句作もできず(すんません)・・・
次回はなんとか頑張ります。海と言えばカリブですから(笑)。
Posted by 園人 at 2009年11月05日 10:18
59句とはすごい。4時起きして鑑賞しました。

風景の切り取りもいいけれど、若々しい「人の意思」を
垣間見れる作品が好き。

カッコ良過ぎるけど、鳴兎小吉作 稲光はるか がいい。
未定子作の2点句3句も同趣旨で好感。

見えそうとしつつ、臭覚(香り)と触覚(風)で感じ取った
俳隅巣作 金木犀
とてもとても美しい。
香りがよみがえってしまいました。


紅葉は多数句あり食傷気味だったかも。


天井の「壁紙の雲」は窓を隔てて流れる本物の雲に包まれて
飛んで行きたい小生の思いでしたが、表現しきれず・・・。
Posted by 湖星 at 2009年11月06日 05:48
おっ!5点だ。うれしー。どうもありがとうございまーす。
今回は晩秋だからか「化粧施し~」と「アカネ静かに~」と滅びの感じの句が出来ました。お題は入れれませんでした。
アカネの句は独特の感触で自分では好きです。

いつだって 自分的には 名句なり てかっ

前の時に書いた
蟻 台上に餓えて 月高し
は 横光利一 の句でした。
そのまんま検索したら出てきて、今さらながらインターネットってすごいと思いました。
Posted by ニック・ジャガー at 2009年11月06日 22:05
ニックさん、そうでしたか。
わたしは高校時代、模試に出た横光の「機械」に魅了されて、しばらく彼の作品を読みあさっていたことがあります。「旅愁」には完全にはまってしまい、授業中最前列で読みふけっていて、教師に説諭されたことを思い出します。

蟻台上に餓えて月高し

迫力のあるいい句ですね。横光作とは知りませんでした。おはずかしい。ありがとうございます。
Posted by 店主 at 2009年11月06日 22:44
なんか、ガチンコで遊んでる感じがよいですね、酔いどれ句会。
いつの間にやらハマっています。

吟行とやら、してみよっかしら☆
Posted by 恵夢 at 2009年11月06日 23:05
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