2009年10月07日
第8回「酔いどれ句会」報告
士幌ツアーの翌日は第一月曜日、酔いどれ句会の日です。
山登り筋肉痛に苦しむ俳人もいたようですが、さてさて・・・
山登り筋肉痛に苦しむ俳人もいたようですが、さてさて・・・
今回は士幌ツアーで来道した湖星(こせい)さんが新たに参加です。士幌方面をサイクリングしながら現地から携帯メールで投句してくれました。句会には参加できず残念でしたが、俳句は苦手といいながら、なかなか話題性のある句を残していってくれました。
〇日時 : 平成21年10月5日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「月」一切
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人13句ずつ選んでいます。
〇参加者:
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、戊瓶、藍色園人、恵夢、紅帽子、未定子。実桜は投句メールが幹事に届かず無念の選句のみとなり、錆爺も選句のみ。以上、句会参加は9人。
不在投句がニック・ジャガー、風捨、北留2号、時折愉快、湖星の5人。
合計14人の参加となりました。
最終的に選句者9人ということで、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
〇句会参加者:8点(自分の句には点を入れられないので)
〇不在投句者:9点





6点句
湯豆腐の窓曇らせて月おぼろ (酒多良福)
満天の星を消したか笑う月 (戊瓶)
手を繋ぎ祖母と見し月今も在り (恵夢)




5点句
月光とコルトレーン部屋に満つ (藍色園人)



4点句
月は何故ついて来るのと車窓にて (恵夢) ※なぜ
萩の花咲いてなお降る蝉の声 (恵夢)
コオロギもともに月見のボロ屋かな (ニック・ジャガー)
お月さまついてくるねとはしゃぐ子ら(紅帽子)
水色の空に浮かぶや月の舟 (紅帽子)
盃に月はべらせて我李白 (酒多良福) ※さかずき
月あかり道化のなみだ照らしおり (藍色園人)


3点句
ためいきのドームをでると赤い月 (北留2号)
中秋の名月とかやまた一献 (紅帽子)
とうきびにこそばゆかろう満の月 (湖星)
十勝野に老いと若きが集う夜 (風捨)
満天の星が逃げ出す月夜かな (風捨)
月冴えて身を裂かんと迫り来る気配 (未定子)
雲一切拒みて凛と満の月 (未定子)
大ぶりの猪口なみなみと月見酒 (鳴兎小吉) ※ちょこ
戯れや逆上がりして月を蹴る (藍色園人)
秋めいて朝霧の道あいの里 (ニック・ジャガー)

2点句
木の葉落ち月光の底に沈みゆき (ニック・ジャガー)
刈り入れの背中励ます円い月 (ニック・ジャガー)
電線にムクドリ並び月見つめ (ニック・ジャガー)
日々電車停めて颯ちゆく千の風 (湖星) ※たちゆく
まっすぐな気持ちを込めて矢を放つ (藍色園人)
ふりこ式傾く窓に噴火湾 (北留2号)
土方の夢のマストに月灯る (北留2号) ※ひじかた
見下ろせば湖上に浮かぶ白い雲 (風捨)
酒尽きて一人の窓に月一人 (酒多良福)
1点句
我アンカー前にトンボの走りけり (恵夢)
秋雨の上がりたる宵虫の声 (恵夢)
月に立ち眺むる惑星の碧さかな (恵夢) ※ほし
雨上がり紅葉散り敷く石畳 (恵夢)
時を忘れ二人の世界月明かり (風捨)
酒尽きて寒空仰ぐ月の夜 (風捨)
月去りて虹呼び戻したり日の出かな (戊瓶)
月下にて人影重ね寮歌かな (戊瓶)
想う夜長にわれ残し月逃げる (未定子)
満月光枝突き抜けて迫り来る (未定子)
秋告げる鉄橋の下二羽の白鳥 (北留2号) ※とり
蒼空に真白き月ぞ浮かびける (鳴兎小吉)
名月の石ぞやエキスポ’70 (鳴兎小吉)
原爆忌いかな言辞も月並みに (鳴兎小吉)
通過車がオレの夏まで持っていく (湖星)
雲の影僕が漕ぐ影地より湧く (湖星)
「月がきれい」亡母とかわした最後のメール (時折愉快) ※はは
星月夜即今当処曼荼羅図 (鳴兎小吉) ※そっこんとうしょ
息一つ見上げればそこにある月 (未定子)
都市光に負けじと照るか秋の月 (酒多良福)
寮祭や月代頭の馬鹿三人 (酒多良福) ※さかやき
中天に眩しすぎるぞ秋の月 (紅帽子)
五勝手屋江差の歴史筒に詰め (北留2号)
放課後のベートーベンにあかね射す (藍色園人)
里心月明かりまとい声流る (湖星)
以上、句会投句の55句です。
なお、メール送信のトラブルにより投句できなかった実桜の5句を改めて送ってもらいましたので以下に掲載します。実桜さん、ごめんね
夜の底はりつきたるよな銀の月 (実桜)
宵深し白き蓮花と円い月 (実桜) ※はちす
菊酒の杯に映りし月を呑む (実桜)
きつね仔も月見をするやすすきはら (実桜)
凝し視れば笑うがごとき月の縁 (実桜)
(文責:鳴兎小吉)
〇日時 : 平成21年10月5日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「月」一切
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人13句ずつ選んでいます。
〇参加者:
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、戊瓶、藍色園人、恵夢、紅帽子、未定子。実桜は投句メールが幹事に届かず無念の選句のみとなり、錆爺も選句のみ。以上、句会参加は9人。
不在投句がニック・ジャガー、風捨、北留2号、時折愉快、湖星の5人。
合計14人の参加となりました。
最終的に選句者9人ということで、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
〇句会参加者:8点(自分の句には点を入れられないので)
〇不在投句者:9点






湯豆腐の窓曇らせて月おぼろ (酒多良福)
満天の星を消したか笑う月 (戊瓶)
手を繋ぎ祖母と見し月今も在り (恵夢)





月光とコルトレーン部屋に満つ (藍色園人)




月は何故ついて来るのと車窓にて (恵夢) ※なぜ
萩の花咲いてなお降る蝉の声 (恵夢)
コオロギもともに月見のボロ屋かな (ニック・ジャガー)
お月さまついてくるねとはしゃぐ子ら(紅帽子)
水色の空に浮かぶや月の舟 (紅帽子)
盃に月はべらせて我李白 (酒多良福) ※さかずき
月あかり道化のなみだ照らしおり (藍色園人)



ためいきのドームをでると赤い月 (北留2号)
中秋の名月とかやまた一献 (紅帽子)
とうきびにこそばゆかろう満の月 (湖星)
十勝野に老いと若きが集う夜 (風捨)
満天の星が逃げ出す月夜かな (風捨)
月冴えて身を裂かんと迫り来る気配 (未定子)
雲一切拒みて凛と満の月 (未定子)
大ぶりの猪口なみなみと月見酒 (鳴兎小吉) ※ちょこ
戯れや逆上がりして月を蹴る (藍色園人)
秋めいて朝霧の道あいの里 (ニック・ジャガー)


木の葉落ち月光の底に沈みゆき (ニック・ジャガー)
刈り入れの背中励ます円い月 (ニック・ジャガー)
電線にムクドリ並び月見つめ (ニック・ジャガー)
日々電車停めて颯ちゆく千の風 (湖星) ※たちゆく
まっすぐな気持ちを込めて矢を放つ (藍色園人)
ふりこ式傾く窓に噴火湾 (北留2号)
土方の夢のマストに月灯る (北留2号) ※ひじかた
見下ろせば湖上に浮かぶ白い雲 (風捨)
酒尽きて一人の窓に月一人 (酒多良福)

我アンカー前にトンボの走りけり (恵夢)
秋雨の上がりたる宵虫の声 (恵夢)
月に立ち眺むる惑星の碧さかな (恵夢) ※ほし
雨上がり紅葉散り敷く石畳 (恵夢)
時を忘れ二人の世界月明かり (風捨)
酒尽きて寒空仰ぐ月の夜 (風捨)
月去りて虹呼び戻したり日の出かな (戊瓶)
月下にて人影重ね寮歌かな (戊瓶)
想う夜長にわれ残し月逃げる (未定子)
満月光枝突き抜けて迫り来る (未定子)
秋告げる鉄橋の下二羽の白鳥 (北留2号) ※とり
蒼空に真白き月ぞ浮かびける (鳴兎小吉)
名月の石ぞやエキスポ’70 (鳴兎小吉)
原爆忌いかな言辞も月並みに (鳴兎小吉)
通過車がオレの夏まで持っていく (湖星)
雲の影僕が漕ぐ影地より湧く (湖星)
「月がきれい」亡母とかわした最後のメール (時折愉快) ※はは

星月夜即今当処曼荼羅図 (鳴兎小吉) ※そっこんとうしょ
息一つ見上げればそこにある月 (未定子)
都市光に負けじと照るか秋の月 (酒多良福)
寮祭や月代頭の馬鹿三人 (酒多良福) ※さかやき
中天に眩しすぎるぞ秋の月 (紅帽子)
五勝手屋江差の歴史筒に詰め (北留2号)
放課後のベートーベンにあかね射す (藍色園人)
里心月明かりまとい声流る (湖星)
以上、句会投句の55句です。
なお、メール送信のトラブルにより投句できなかった実桜の5句を改めて送ってもらいましたので以下に掲載します。実桜さん、ごめんね
夜の底はりつきたるよな銀の月 (実桜)
宵深し白き蓮花と円い月 (実桜) ※はちす
菊酒の杯に映りし月を呑む (実桜)
きつね仔も月見をするやすすきはら (実桜)
凝し視れば笑うがごとき月の縁 (実桜)
(文責:鳴兎小吉)
Posted by BBQくにむら at 13:14│Comments(4)
│くにむら俳壇
この記事へのコメント
今回は、久保田万太郎の「湯豆腐やいのちのはてのうすあかり」という、私の大好きな俳句と、これも私の敬愛する李白の漢詩、「月下独酌」に捉われて句作してしまいました。今になって見ると、剽窃のそしりを受けそうな句に思えます。
次回からは、先人の名作に、もたれかかることなく、オリジナリティーを追求したいと思います。
次回からは、先人の名作に、もたれかかることなく、オリジナリティーを追求したいと思います。
Posted by 良福 at 2009年10月07日 18:08
士幌ツアー、鳴兎小吉のドタキャンごめんなさい。
おかげさまで、私は回復に向かっております。
特選 放課後のベートーベン・道化のなみだ(藍色園人)
秀逸 星が逃げ出す月夜(風捨)
雨上がり(恵夢)
月の舟(紅帽子)
以上5句いただきました。
放課後のベートーベン、道化のなみだ・・・
感動しました。
こんな美しい景をいつか私も詠めるよう精進いたします。
病む窓に秋夕焼のまぶしかり 水月
おかげさまで、私は回復に向かっております。
特選 放課後のベートーベン・道化のなみだ(藍色園人)
秀逸 星が逃げ出す月夜(風捨)
雨上がり(恵夢)
月の舟(紅帽子)
以上5句いただきました。
放課後のベートーベン、道化のなみだ・・・
感動しました。
こんな美しい景をいつか私も詠めるよう精進いたします。
病む窓に秋夕焼のまぶしかり 水月
Posted by 渋谷水月 at 2009年10月09日 19:18
水月さま、どうぞお大事にしてください。
高校の現国のときに出てきた
蟻 台上に餓えて 月高し
ていう句(俳句じゃないのかな?)が好きで印象深く覚えています。
でも、これって誰の作品だったんだろうか?。
高校の現国のときに出てきた
蟻 台上に餓えて 月高し
ていう句(俳句じゃないのかな?)が好きで印象深く覚えています。
でも、これって誰の作品だったんだろうか?。
Posted by ニック・ジャガー at 2009年10月09日 23:22
水月さま
特選ありがとうございます。
これを励みに今後も句作がんばります。
もう熱は下がったのでしょうか?
お大事になさってください。
特選ありがとうございます。
これを励みに今後も句作がんばります。
もう熱は下がったのでしょうか?
お大事になさってください。
Posted by 園人 at 2009年10月10日 02:34