2009年07月30日
句評番外編
酔いどれ句会幹事@鳴兎小吉です。
良福さんがお母様にこれまでの酔いどれ句会投句作品5回分を見てもらい、気に入った作品を選んでいただいたそうなので、ここに番外編としてお知らせします。
良福さんがお母様にこれまでの酔いどれ句会投句作品5回分を見てもらい、気に入った作品を選んでいただいたそうなので、ここに番外編としてお知らせします。
〇第1回:兼題「白」
吹き荒れて稜線覗く霜の窓 (戊瓶)
純白に一新たらんと書初めし (与太郎)
白波に銀鱗飛び交う独航船 (与太郎)
雪止みに栗鼠も思索の時をもち (ニック・ジャガー)
枝の雪ホロリと鳥が落としけり (ニック・ジャガー)
早世を悼みて一年雪再び (酒多良福)
追悼の白菊に似たり湿り雪 (酒多良福)
野辺送りどこまで続く白き空 (未定子)
降り降りて時止まれるか白き街 (未定子)
〇第2回:兼題「空」
雪野にも温み写して空は春 (ニック・ジャガー)
雪割りの腰を伸ばせば空広し (ニック・ジャガー)
寝ころびて春満腹の空一杯 (未定子)
世の様を空も怒るか大春雷 (未定子)
発つ友よ胸はりて赴け空高し (未定子)
泥水に空見つけたり雪解かな (酒多良福)
寝転べば春の空が落ちてくる (酒多良福)
雪をこそ融かさめと照る春陽かな (酒多良福)
水菓子の如き碧さやカリブ海 (藍色園人)
晴れた空雪解け後のごみ照らし (錆爺)
友の遺志継ぎキャンパスへ雪解空 (鳴兎小吉)
うららなる虚空へ独り大背伸び (鳴兎小吉)
白々と明けゆく空に渡り鳥 (風捨)
〇第3回:兼題「風」
銀輪で切る風涼し初夏の朝 (戌瓶)
一時に咲く花散らし春の風 (戌瓶)
風に乗り子らの歓声届く春 (風捨)
最果ての島の浜辺にふきのとう (風捨)
北風に真顔の犬やなに思う (紅帽子)
痛風も酒のつまみの観桜会 (与太郎)
陽光に背なを押されて長散歩 (酒多良福)
老いたりと言いたげに揺れるポプラかな (酒多良福)
鯉幟風を喰らふて真横なり (鳴兎小吉)
空にV描きて雁の帰るなり (鳴兎小吉)
風待ちて干物に似たり鯉のぼり (ニック・ジャガー)
カタクリの風に揺れるもまた嬉し (ニック・ジャガー)
風一迅朝霧開き樹々光り (ニック・ジャガー)
憂春を吹き飛ばしてや風走る (未定子)
〇第4回:兼題「雲」
たなびくは雲か霞か山露天 (未定子)
驟雨過ぎポカリ同居す雲と虹 (未定子)
十六夜の月を隠すな流れ雲 (風捨)
姿はあれど形なき雲我が身かな (風捨)
朝霧のヴェール引き裂く鹿の声 (風捨)
雪解けの水押し寄せて滝となり (紅帽子)
新緑の山大風に蠢いて (紅帽子)
かよわげな早苗の水面風に揺れ (ニック・ジャガー)
薄青の無地に浮かんだ白き雲 (戊瓶)
入道雲山野の緑力増す (錆爺)
来し方の雲霧払えり花吹雪 (鳴兎小吉)
水無月や雲の重さは如何程ぞ (酒多良福)
鈴の音か歩み止めればヒワの群れ (酒多良福)
〇第5回:兼題「水」
日射し強く水ぬるし憂夏深まれり (未定子)
どこまでもどこまでもなお水にげる (未定子)
炎天の水面に微かふるえあり (未定子)
みず速し雪解け川の轟々と (紅帽子)
夏山や水は甘露になりにけり (紅帽子)
はるばると来し水集め稲萌ゆる (酒多良福)
打ち水の路地に「いただきます」の声 (酒多良福)
慰霊の日一杯の水しばし眺む (酒多良福)
すいませんお水ください夏カレー (鳴兎小吉)
大噴水上がるや鳩の翔けにけり (鳴兎小吉)
スコールの雨音聞きつ午睡かな (藍色園人)
清流に耳洗われて息を吸い (戊瓶)
吹き荒れて稜線覗く霜の窓 (戊瓶)
純白に一新たらんと書初めし (与太郎)
白波に銀鱗飛び交う独航船 (与太郎)
雪止みに栗鼠も思索の時をもち (ニック・ジャガー)
枝の雪ホロリと鳥が落としけり (ニック・ジャガー)
早世を悼みて一年雪再び (酒多良福)
追悼の白菊に似たり湿り雪 (酒多良福)
野辺送りどこまで続く白き空 (未定子)
降り降りて時止まれるか白き街 (未定子)
〇第2回:兼題「空」
雪野にも温み写して空は春 (ニック・ジャガー)
雪割りの腰を伸ばせば空広し (ニック・ジャガー)
寝ころびて春満腹の空一杯 (未定子)
世の様を空も怒るか大春雷 (未定子)
発つ友よ胸はりて赴け空高し (未定子)
泥水に空見つけたり雪解かな (酒多良福)
寝転べば春の空が落ちてくる (酒多良福)
雪をこそ融かさめと照る春陽かな (酒多良福)
水菓子の如き碧さやカリブ海 (藍色園人)
晴れた空雪解け後のごみ照らし (錆爺)
友の遺志継ぎキャンパスへ雪解空 (鳴兎小吉)
うららなる虚空へ独り大背伸び (鳴兎小吉)
白々と明けゆく空に渡り鳥 (風捨)
〇第3回:兼題「風」
銀輪で切る風涼し初夏の朝 (戌瓶)
一時に咲く花散らし春の風 (戌瓶)
風に乗り子らの歓声届く春 (風捨)
最果ての島の浜辺にふきのとう (風捨)
北風に真顔の犬やなに思う (紅帽子)
痛風も酒のつまみの観桜会 (与太郎)
陽光に背なを押されて長散歩 (酒多良福)
老いたりと言いたげに揺れるポプラかな (酒多良福)
鯉幟風を喰らふて真横なり (鳴兎小吉)
空にV描きて雁の帰るなり (鳴兎小吉)
風待ちて干物に似たり鯉のぼり (ニック・ジャガー)
カタクリの風に揺れるもまた嬉し (ニック・ジャガー)
風一迅朝霧開き樹々光り (ニック・ジャガー)
憂春を吹き飛ばしてや風走る (未定子)
〇第4回:兼題「雲」
たなびくは雲か霞か山露天 (未定子)
驟雨過ぎポカリ同居す雲と虹 (未定子)
十六夜の月を隠すな流れ雲 (風捨)
姿はあれど形なき雲我が身かな (風捨)
朝霧のヴェール引き裂く鹿の声 (風捨)
雪解けの水押し寄せて滝となり (紅帽子)
新緑の山大風に蠢いて (紅帽子)
かよわげな早苗の水面風に揺れ (ニック・ジャガー)
薄青の無地に浮かんだ白き雲 (戊瓶)
入道雲山野の緑力増す (錆爺)
来し方の雲霧払えり花吹雪 (鳴兎小吉)
水無月や雲の重さは如何程ぞ (酒多良福)
鈴の音か歩み止めればヒワの群れ (酒多良福)
〇第5回:兼題「水」
日射し強く水ぬるし憂夏深まれり (未定子)
どこまでもどこまでもなお水にげる (未定子)
炎天の水面に微かふるえあり (未定子)
みず速し雪解け川の轟々と (紅帽子)
夏山や水は甘露になりにけり (紅帽子)
はるばると来し水集め稲萌ゆる (酒多良福)
打ち水の路地に「いただきます」の声 (酒多良福)
慰霊の日一杯の水しばし眺む (酒多良福)
すいませんお水ください夏カレー (鳴兎小吉)
大噴水上がるや鳩の翔けにけり (鳴兎小吉)
スコールの雨音聞きつ午睡かな (藍色園人)
清流に耳洗われて息を吸い (戊瓶)
Posted by BBQくにむら at 16:52│Comments(2)
│くにむら俳壇
この記事へのコメント
良福さんの母上さま、ありがとうございます。
初回からこれまでのすべての句に目を通してとは、本当にお疲れ様です。
自分としては、句会では反応がなかった、初回の「野辺おくり~」を選んでいただいたのが、特にうれしいです。
それにしても、メンバー以外の目も新鮮でおもしろいですね。
酔いどれ句会も、いろいろな発展?の可能性もあるかも…。
それにしても、幹事の小吉さん、マメですね。ありがとうございます。
初回からこれまでのすべての句に目を通してとは、本当にお疲れ様です。
自分としては、句会では反応がなかった、初回の「野辺おくり~」を選んでいただいたのが、特にうれしいです。
それにしても、メンバー以外の目も新鮮でおもしろいですね。
酔いどれ句会も、いろいろな発展?の可能性もあるかも…。
それにしても、幹事の小吉さん、マメですね。ありがとうございます。
Posted by 未定子 at 2009年07月31日 20:52
まったくです。
幹事殿、感謝いたす。
幹事殿、感謝いたす。
Posted by 店主 at 2009年08月04日 00:59