第142回酔いどれ句会報告

BBQくにむら

2020年12月08日 15:00

昨日、いつもの句会がひっそりと開催されました。
出席者は、高丘夕雨、鳴兎小吉、北留2号、星潮、酒多良福の5名、不在選句者は、山茶花、床雑巾、湯児、ニック・ジャガー、紅帽子、未定子、錆爺、泥游、戊瓶、の9名でした。不在選句者9名は今までで最多です。
一人当たり7句選んでいます。

出句者は、山茶花、床雑巾、高丘夕雨、湯児、ニック・ジャガー、星潮、北留2号、鳴兎小吉、紅帽子、泥游、戊瓶、酒多良福の12名で、56句が集まりました。

兼題は「女」および「女を含む漢字」一切、または自由題です。

間違い探しとコメントをよろしくね


酒多良福




5小春日のような匂いの孫娘  ニック・ジャガー


3頬紅き女子学生や日記買ふ  星潮
35逆光の海を眼下に鷹一羽  高丘夕雨
37また一つ閉店を聞く冬隣  北留2号
44女川は終着駅よ冬の虹  鳴兎小吉
48憂鬱と冬晴れを背に窓を拭く  山茶花


9冬めきて時疫故郷のまた遠く ※じえき  泥游
12初雪は女の顔でやって来る  戊瓶
43病室の娘にも小さきクリスマス  戊瓶


1粛々と日々積み重ね春を待つ  山茶花
26雪の宿女湯からの声響く  酒多良福
28雪は未だ女の足の白きこと  泥游
32すきま風姐さんの背のボトル棚  北留2号


2かくのごと好き日もありて芋煮会  紅帽子
6いぶりがこ漬けて寒待つ黙の日々  湯児
10寝待月妖しき影に誘はれて  紅帽子
16病んだ身体の置き処ろなき冬の夜(身体 み)  ニック・ジャガー
19冬ごもりどんな夢見る銀の繭  ニック・ジャガー
29生姜湯の熱さ辛さの世話になり  北留2号
33マスク焼け逆さにすればスキー焼け  酒多良福
34板さんがふと津軽弁鮟鱇鍋  鳴兎小吉
36釈迦如来坐す本堂を小春風  鳴兎小吉
40枯れた身体も我が家に在りて冬温し(身体 み)  ニック・ジャガー
49凍蝶の吐息を吸ひし午後の街  高丘夕雨
50檄や飛べ奮えよ閻魔憂国忌  高丘夕雨
55マスク群口裂け女もいるような  ニック・ジャガー


4誰も寄らぬブランコに積む白座布団  床雑巾
7銀杏葉を剥ぎ取る風に雪混じり  酒多良福
8雪荒ぶ命救うは白乙女  床雑巾
11河豚が好き鮪も好きよ鴨も好き  星潮
13冬怒涛寄せては上げる女達  山茶花
20木枯はティラノサウルスの嘆息  鳴兎小吉
21三界に家なき娘を待つ師走  戊瓶
24女とはなんだくノ一鎌鼬  高丘夕雨
25校門の落ち葉に転ぶ雪だるま  床雑巾
30風花を掬ふ馬上の市女笠  湯児
31世を眺め寒月の顔青褪めり  酒多良福
39蠍座の娘が産む射手座の娘冬銀河  星潮
42煤払い閉ざされし窓開け放つ  北留2号
45着飾らぬ女学生らに冬陽射す  泥游
47銀漢に真向勝負大牡鹿  湯児
51婆さんがなぜか柴刈りついて来た  紅帽子
56白菜嫌ひ人参嫌ひ蕪嫌ひ  星潮


14口黒てふ鱒流氷の味すなり  湯児
15師走とは鬼の笑うと思い知り  泥游
17女人禁制田舎の母には見せられぬ  北留2号
18#(ハッシュタグ)にちょっと嫉妬す♭(フラット)さん  紅帽子
22妙な年にこそ相応しいベートーベン  紅帽子
23好きだよとロールキャベツのくったりと  床雑巾
27年の瀬や妥結重たき一時金  戊瓶
38襖開け嬉し娯しや時に嫉妬き(やき)  泥游
41狸小路の火事の野次馬姦しき  星潮
46着ぶくれて固茹で卵に咳き込む  高丘夕雨
52山眠り錘のごとく湖沈む  湯児
53白露はニッポノサウルスの泪  鳴兎小吉
54愚かさや嘘に染まりし民の声  酒多良福


以上です。
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