第129回酔いどれ句会報告

BBQくにむら

2019年11月05日 00:08

11月4日は祝日ですが、いつものように句会を開催しました。

兼題は「露」、または自由題でした。

出席者は、高丘夕雨、林檎、湯児、鳴兎小吉、北留2号、紅帽子、実桜、戊瓶、酒多良福の9名、不在選句者は、ニック・ジャガー、泥游、床雑巾の3名でした。

一人当たり8句選んでいます。

出句者は、山茶花、林檎、床雑巾、高丘夕雨、湯児、ニック・ジャガー、北留2号、鳴兎小吉、紅帽子、実桜、戊瓶、泥游、酒多良福の13名で、63句が集まりました。

間違い探しとコメントをよろしくね

酒多良福



カラカラと追い抜いてゆく落ち葉かな  山茶花


庭仕事そっと見ている露の玉   戊瓶
朝露を拭えば空は旅日和   北留2号


木枯しやグラスの肌に露は無く  酒多良福
ブラックホールを孕みて光る露の玉  鳴兎小吉
最後部バス独り占め秋の旅    泥游
露天風呂空にVの字雁の声    湯児


駅置きの露けしサドルに立ちて乗る  戊瓶
窓の露夜長の薬罐白湯の味   酒多良福
露の世に己の欲の深きこと  ニック・ジャガー
結露せし風呂の鏡にバカの文字  酒多良福
金木犀来た道行けど道は逸れ   林檎
小春日や玉露ニ煎目三煎目   紅帽子
夕ざりてなお紅き蔦露けしや   高丘夕雨


電脳板にてみな露出癖なりこの夜長 高丘夕雨
椎茸やひだに滲み出る旨し露   北留2号
冲獲りの鮭しみじみと皮旨し   湯児
信号待ち紅葉見入りクラクション  床雑巾
その御代に甘露はありや即位礼  高丘夕雨
肌寒く露輝けり朝の窓    泥游
一滴は濁流となり袖の露   戊瓶
とぼとぼと落ち葉の群に追い越され  酒多良福
けむり立つ雪虫数トン浮遊中  ニック・ジャガー
秋に入る夜露の庭に始業ベル  山茶花
秋の暮れ灯りをつけずないてみる  ニック・ジャガー
一番うまくなさそな林檎切る美味し  湯児


露の夜や手繰り寄せたる夢の後  高丘夕雨
露のしずく落ちた宇宙がひとつなくなった  鳴兎小吉
カラスミを一気食いするゲート前   紅帽子
青空に栗の実爆ぜて子等笑う   実桜
秋雨や大鷽洗う天満宮    林檎
新譜出たバッハ東京受難曲   紅帽子
二十日月酔い酔いの道城下町   林檎
下校道落ち葉も子どもも舞い上がる  北留2号
夕暮れの銀杏の黄色やはらかき  山茶花
スクラムにたちのぼる湯気時雨かな  湯児
蟲沸いて綿舞う冬の露払い   戊瓶
秋風や十勝小麦の黄金海   床雑巾
露の世に星の在処を確かめて  高丘夕雨
生イクラ浸透圧の自在かな   実桜
露霜を恐れ大根抜き尻もち   床雑巾
露けしや煩悩無尽誓願断 ※せいがんだん 鳴兎小吉
雲の下独り穂高の雪化粧   泥游
ひとり酒紫蘇の実しごき香をアテに  床雑巾


雨毎に冷えて雪待つ北の街  酒多良福
冬支度タイヤ転がし汗にじむ  床雑巾
秋風に酷暑を思う今更に   泥游
雪虫ば見て3週間まだふらね   実桜
終演か秋雲の下博多かな   林檎
天高し仏道無上誓願成 ※せいがんじょう 鳴兎小吉
波のみが寄せてをり襟裳百人浜  湯児
頑張って夜更かししても10時頃  ニック・ジャガー
身の丈に合わぬ大臣次々と   紅帽子
被災者にすまぬが今日の柿うまし  ニック・ジャガー
秋晴れに被災地思う悔しさよ   泥游
菊花露浮かべて果ての枯れ野かな  実桜
瞑想が迷走やがて妄想し   紅帽子
紅葉のバス停にひとりスマホ鳴る  北留2号
白露降る負けるもんかと落ち葉踏み  林檎
紅葉かつ散る名刹の写経会  鳴兎小吉
雪虫だああやっぱり雪虫だ  北留2号
小春日や色づく街に帽の露  戊瓶
山薄毛となりて雪近し   実桜

以上です。

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