第186回酔いどれ句会報告
出席者は、林檎、高丘夕雨、ニック・ジャガー、北留2号、紅帽子、星潮、泥游、戊瓶、酒多良福の9名、不在選句者は、山茶花、湯児、鳴兎小吉、錆爺の4名でした。
一人当たり7句選んでいます。
出句者は、山茶花、林檎、高丘夕雨、湯児、ニック・ジャガー、星潮、北留2号、鳴兎小吉、紅帽子、泥游、戊瓶、酒多良福の12名で、57句が集まりました。
兼題は「田」、または自由題です。
間違い探しとコメントをよろしくね。
酒多 良福
9 腕太き田舎訛りの箱釣屋 高丘夕雨
15 半夏生西アフリカの蛸を喰う 鳴兎小吉
22 海風にサンダルを干す夕薄暑 山茶花
27 丹田で飲むズブロッカ暑気払 鳴兎小吉
38 タオルケットにからまってゆく熱帯夜 ニック・ジャガー
12 白鷺やランウェイのごと田を歩く 戊瓶
43 親しげに誰かのように夏の蝶 ニック・ジャガー
49 畦道を赤き自転車晩夏光 星潮
2 炎天やそこは横断禁止です 星潮
3 青田波故郷も人も遠くなり ニック・ジャガー
24 青田には弥生時代と同じ風 鳴兎小吉
31 空蝉の愚を戒めよ原爆忌 戊瓶
36 故郷の消えたバス停青田風 山茶花
53 丹田の息を吐ききる極暑かな 高丘夕雨
19 何もかもわからなくなる暑さかな 泥游
26 緑蔭を多国籍バス行く湖畔 湯児
35 部室にてたむしちんきの浸みる夏 酒多良福
37 怪獣が三食昼寝夏休み 戊瓶
51 ぬれ髪や浜昼顔を摘む君の 山茶花
56 夏痩せをおほふ無彩のワンピース 高丘夕雨
8 袋田の滝に「の」がなきゃえらいこと 紅帽子
11 冷房の三倍売れし北都なり 泥游
17 田を渡る風の中道バス走る 北留2号
18 ジャズ響くチークカウンター夏送る 星潮
20 石破氏を叩いて渡る岸田さん 紅帽子
21 ワサビ田に涼を集める里の山 酒多良福
25 久方の夏の通勤汗やまず 戊瓶
30 青田波切り分け駆ける「ライラック」 泥游
32 ドクダミの一輪光る厨かな 湯児
40 幼子や 祭り太鼓に 身振るう 林檎
41 熱帯夜の月光初期の陽水 鳴兎小吉
45 田水沸く田田田田田田田田田田田田 星潮
46 川床涼み橋ゆく人ら華やぎて 高丘夕雨
47 青田風一羽鴉の暮れ残る 高丘夕雨
50 雲海や十勝連山浮かばせて 山茶花
52 青深きネイルに潜む波の音 北留2号
55 菅の笠 塩田の村 黙々と 林檎
1 ハリス氏のドンガラガッタ旋風吹くか ※かぜ 紅帽子
4 炎熱の巴里競争と闘争と 鳴兎小吉
5 千歳上空色付く田々やまだも多々 星潮
6 露草や 咲いたように 野辺飾る 林檎
7 逃げぬ狐親子夏の峠道 湯児
10 夏日浴び田んぼの嵩のもりもりと 酒多良福
13 支持したくなくもなくない岸田さん 紅帽子
14 時ならぬ黄色に染まる夏夕焼 酒多良福
16 ふるさと列車煙の先に雲の峰 泥游
23 田の恵み炎暑の前に力尽き 泥游
28 外は晴れ鏡を眺める夏の果 山茶花
29 濃き闇に鹿の気配や蛍飛ぶ 湯児
33 フェンス越し露草の青顔を出し ニック・ジャガー
34 戸を放て 汗と笑顔とカリー飯 林檎
39 咄嗟のハンドルでよける夏の蝶 湯児
42 蕣や夢の残り香咲かすかな 戊瓶
44 田んぼ道燕の乱舞命充つ 酒多良福
48 香蒸して 遺影微笑む 夏畳 林檎
54 ナス、トマト何と見事な艶光り ニック・ジャガー
57 イスラエル辞書にないのか「いい加減」 紅帽子
以上です。
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