第175回酔いどれ句会報告

BBQくにむら

2023年09月04日 23:19

いつもの句会が開催されました。
出席者は、林檎、高丘夕雨、鳴兎小吉、星潮、北留2号、泥游、酒多良福の7名、不在選句者は、山茶花、湯児、ニック・ジャガー、紅帽子、未定子、錆爺、の6名でした。
一人当たり7句選んでいます。

出句者は、山茶花、林檎、高丘夕雨、湯児、ニック・ジャガー、星潮、北留2号、鳴兎小吉、紅帽子、泥游、戊瓶、酒多良福の12名で、59句が集まりました。

兼題は「蜻蛉」、または自由題です。

間違い探しとコメントをよろしくね


酒多 良福




30 名月や先ず佳き酒の支度して  星潮


10 百代の過客宿りぬ蛍籠  高丘夕雨
26 透かし見て蜻蛉の羽根の不思議かな  酒多良福
47 下校児に皆ついてゆく赤とんぼ  高丘夕雨


16 縄文の合掌土偶魂迎 ※たまむかへ  鳴兎小吉


1 風吹かず簾の影の蜻蛉かな  戊瓶
9 歳時記の季節進めて秋遍路  山茶花
27 蛍よと指差す淵の闇深し  湯児
31 男声の御詠歌のせて盆の風  鳴兎小吉
40 幼子が「やさしい雨」と終戦忌  北留2号
53 トンボ引く背番号無き甲子園  戊瓶


2 レースカーテン靡くや秋のご到着  星潮
5 迷ひ来し楠蚕追ふや老店員  高丘夕雨
6 海風に 切り声乗って 江差かな  林檎   
7 伸び盛り 蜻蛉も留まる 昼寝の子  林檎
12 目の合へばはにかみて去り蜻蛉ちやん  星潮
14 蜻蛉玉 冷たき君の 帯留めて  林檎
15 茹で上がりふらふら歩く残暑かな  酒多良福
21 皆街に出てっちまったと熊嘆き  ニック・ジャガー
25 終戦忌止まりし古刹の大時計  北留2号
32 金山の廃坑露は巨き月 ※あらわ  湯児
33 金山を見回る蜻蜓幾百年 ※やんま  湯児
58 血圧計腕に貼り付く残暑かな  ニック・ジャガー


11 何処にか夜泣子のいて風死せり  高丘夕雨
13 岩浜の白雲を背に蜻蛉かな  泥游
17 風にゆれふわりと軽し赤蜻蛉  ニック・ジャガー
18 さやいんげん伸ばす蔓先あかとんぼ  北留2号
20 月夜にも獣の著し木下闇 ※しるし  湯児
23 駄目人間暑熱馴化の成れの果て  酒多良福
29 求むれば与へられんと虫の声  酒多良福
34 冷房費次はもうすぐ暖房費  紅帽子
36 限りある命燃やせよ赤蜻蛉  山茶花
37 サックスの汗紫煙赤光切り裂けり  泥游
38 孫よりも爺さん夢中トンボ採り  ニック・ジャガー
41 郷里の畑雄花ばかりの糸瓜咲き(さと)  北留2号
42 赤レンガ倉庫に夕陽赤とんぼ  鳴兎小吉
43 夕とんぼ黄泉のとばりの向こうへと  鳴兎小吉
44 トンボもね日陰で休んでいるんだよ  紅帽子
45 水出て酷暑に生る蜻蛉かな  戊瓶
48十字架は続々山へ群蜻蛉  星潮
49 霧抜けし落合駅に草茂る  泥游
50 鈴虫やはたと休んでまた鳴いて  山茶花
51 トンボはね学生服も鉛筆も  紅帽子
52 夏はもう秋を待つだけの季節  紅帽子
55 赤蜻蛉特攻隊に使われた  紅帽子
56 無重力楽しむがごと蜻蛉かな  酒多良福
59 無月の夜 ひとり寝間で 香を焚く  林檎


3 パールママの仔象可愛や銀やんま  星潮
4 胸ポケットで水没する携帯  北留2号
8 とんぼうもどこか少なき水源池  泥游
19 ゆっくりと列島縦断野分立つ  山茶花
22 晩涼の風を求めてあきらめる  戊瓶
24 赤蜻つがひは折れず強く飛び  戊瓶
28 人生でいちばん熱き残暑かな  ニック・ジャガー
35 ジンジャーエール作りて噎ぶ夏は来ぬ ※むせぶ ※きぬ  湯児
39 恐山地獄の果てを波涼し  高丘夕雨
46 新盆や家族のかたち変わりつつ  鳴兎小吉
54 青田向こう金床雲のあちこちに  泥游
57 身に入むやアロハの国の大惨事  山茶花


以上です。

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