第154回酔いどれ句会清記表

BBQくにむら

2021年12月04日 23:25

紅帽子さんが清記表を作ってくれました。

今回は54句あります。7句選んでください。
句会同人の方に限らせていただきます。

選句結果はコメント欄に記入し、できれば選評も書いてくださいね。


酒多 良福




1白鳥の冷めたる視線夢覚むる
2枯木立空を大きく見せにけり
3逢えるかな呟きながら毛糸編む
4ぬかるみ踏むこの一歩から冬ざるる
5行く年や丑年なれどやけに早っ!
6外交団そもそも行く必要ない
7晩秋のミストの風呂で江戸想ふ
8冬ぬくし行粧の妻旅に出る
9落葉積む人が死なうと生きやうと
10来年は「誠也see ya!」の絶叫か

11風邪籠り同じ箪笥と照明具
12山眠る山の親爺は起きている
13行儀良しサドルに積もる雪の列
14三島の忌檄滅し世のマスクかな げき
15欠けたことあったかしらと月のぼる
16憂国忌行き交う人のなき路傍
17弓なりの列島白し北帰行
18落ち葉踏み急行いぶりの跡辿る
19行く秋やあれよあれよと思う間に
20Go to は命令形か俺(オラ)行かね

21ブルーハーツのバラード沁むる霜夜かな
22夜行バス動けぬ闇と果てぬ夢
23初雪やアイスクリームの美味きこと
24急行待ちの紫煙枯野の雪に消え
25病窓の揺れる街路樹秋惜しむ
26雪原に行先知れずの夜汽車かな
27露の夜の眼窩の淡き影や美し はし
28行く秋や翳る百年記念塔 ※かげる
29行き行きて流氷に逢ふバスの旅
30流行歌ひとつも知らず今年酒 はやりうた

31雪が降る行人偏のまちに降る
32雪便り喪中葉書を連れ来たり
33南瓜割る出刃の気合いに咳払い
34行く秋に見切りをつける靴仕舞い
35詩あれば観楓会も吟行旅
36音消えてふと立ち止まる雪の中
37振り返りただ立ちつくす十二月
38初雪や駅寄る傘のたたむ音
39寒雷を漬け封じてや蕪寿司※かぶら
40寒暁やのそりと起きて湯を沸かす

41数行の喪中の知らせ霙降る※みぞれ
42内省があまりに辛く落ち葉踏む
43同行二人落ち葉とともに風に舞い
44照り映ゆる銀杏黄葉や祖母送る
45湯気上ぐる湖畔の牡鹿氷雨かな
46初雪や新開発のクレーンにも
47行く年は背後に去り行くものでした
48北風に雪の行方を尋ねけり
49漱石の句を抱えてや師走かな
50ひととおり長靴磨くや冬はじめ ちょうか

51落ち葉踏むひたひたやってくる孤独
52値上げ値上げ値上げばかりぞ年の暮
53さよならの一行ながめ聖夜過ぐ
54古暦あと一枚だこれからだ! ※ふるごよみ


以上です。
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