第109回酔いどれ句会報告
昨日、例の句会が開催されました。兼題は「空」、または自由題です。
出席者は、山茶花、湯児、北留2号、紅帽子、実桜、酒多良福の6名、不在選句者は、水得魚、林檎、恵夢、床雑巾、ニック・ジャガー、錆爺、未定子の7名でした。
一人当たり7句選んでいます。
出句者は、山茶花、水得魚、林檎、床雑巾、湯児、ニック・ジャガー、北留2号、紅帽子、鳴兎小吉、実桜、泥游、酒多良福の12名で、51句が集まりました。
間違い探しとコメントをよろしくね
酒多良福
子の骨を砕く火葬場寒波来る 鳴兎小吉
猛吹雪鎮めて空に大満月 ニック・ジャガー
澄んだ眼で買って呉れろと鱈一本 実桜
空近き盆地に響く寒の鍛冶 湯児
ともしびすべてものがたりあり寒夜 鳴兎小吉
春の夜行バス繭に似た夢揺れる夢 湯児
青空の直下氷の水平線 鳴兎小吉
淡雪を手のひらに受け酔いの道 林檎
ぶりぶりでつやつや湯引きとろとろと 実桜
戦知る俳人逝きて九条読む 酒多良福
酢味噌独活白き苦みに春を恋う 実桜
出鱈目を積み上げる国兜太逝く 北留2号
空き部屋を探し希望の新年度 水得魚
春光を映して清き手水鉢※ちょうずばち 山茶花
手を休め雪空見上げ友想う ニック・ジャガー
冬ごもり空瓶並べ赤ら顔 酒多良福
出無精の猫のご機嫌浅き春 山茶花
寒空の彼方に日射し手を伸ばす 北留2号
春告げの荒ぶる神の吹雪かな ニック・ジャガー
煩悩も苦悩も板に志功展 北留2号
すずめの子歓喜唄いて空高く 林檎
舞う雪はどこから来たか晴れた空 酒多良福
時分かつ友との別れ斑雪※はだれゆき 山茶花
湯気立てて子ども脱ぎする除雪かな 湯児
タチ湯引き酒で洗って喉落とす 実桜
氷原や波音までも消し去りぬ 泥游
三月の空切り裂いて春よ来い 実桜
空に舞うちりの宝石呼吸忘れ *いき 床雑巾
キャット空中三回転平昌の空夢描く 北留2号
空の字もじっと見てると壊れてく 紅帽子
雪空や火葬場走る喪服の子 鳴兎小吉
雪の如き武甲の空に兜太逝く 湯児
りんの音の余韻静かに春の朝 ニック・ジャガー
空知米郷の匂いが漂へり 水得魚
空豆はビールなしでは食べられぬ 紅帽子
空知には石炭あるんだけどなあ 紅帽子
空気さえ澄み渡るかな氷点下 水得魚
空いろの新しい鞄入園児 水得魚
冬青空皺多き手に子の位牌 鳴兎小吉
ふられた日運命を聴くジャジャジャジャーン 紅帽子
太宰読む部活女子の春一畑線※いちばた 湯児
空を切る四年磨いた技光り 水得魚
ガラス越し空色トレンチ細雪 *ささめゆき 床雑巾
麗かや窓辺で開く花の本 山茶花
雪空や遠くの友にも降りおるや ニック・ジャガー(訂正済)
空席と窓の雪かな年度末 酒多良福
雪止まず空車は何処迷い人 酒多良福
卒業歌遠くに聞こゆ明かき空 山茶花
空色がまぶしい二月ちょっといい 紅帽子
雪解けの一足先に芝眩し 北留2号
白き海遥か秀峰輝けり 泥游
以上です。
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