第96回酔いどれ句会清記表
寒い1週間でしたが、少し寒さがゆるんできました。ひと月は瞬く間に過ぎて、早くも二月。月曜日は句会があります。
いつもの通り泥游さんに清記表を作ってもらいました。
不在選句をお願いします。
句会同人の方に限らせていただきます。
今回は51句あります。
8句選んでください。
選句結果はコメント欄に記入し、できれば選評も書いてくださいね。
良福
1 寒卵買い物頼む妻はなく
2 大雪のやみて兆せし曙光かな
3 寒暁や轟音聞いて一仕事
4 高空に帽子を放る成人の日
5 句会だな共謀罪で逮捕する
6 晩白柚届いた先は雪の中 ※ばんぺいゆ
7 寒中に不穏な風の温き朝 (ぬるき)
8 零下二度寒いと言えば口惜しい
9 にこやかに懐寒しお年玉
10 友来たり調子にのりて素寒貧
11 寒さゆえ沁みる心地す露天風呂
12 寒林のなか病棟の白々と
13 寒い夜は牡蠣ぷっくりのみぞれ鍋
14 空晴れて雀を落とす大寒波
15 ありうるか不戦勝での優勝は
16 音の無き庭を見ている風邪心地
17 一面の白に一声寒鴉
18 水落とす夜半に鳴く鹿寒の入り
19 疾し月よ四年の後の別離かな ※わかれ
20 小木に群れてかしまし寒雀 (しょうぼく)
21 札幌は寒いよ発寒月寒 (つきさっぷ)
22 子どもらの笑顔を刻み雪だるま
23 大寒を過ぎて腑抜けの雨模様
24 寒さと寂しさが残り滑走路
25 ラジオ点け凍れる窓の解くを待つ
26 町並みに斎場だけは増えていき
27 寒晴れの空に昇るや白い息
28 朝厳寒大地純白空真青
29 寒風に線条ごうと鳴る夜も
30 寒搾り伊那の谷より気力届く ※ずく
31 寒ささえ翳む(かすむ)きらめき雪夜道
32 青海に浮かぶ小島の孤高さよ
33 振り向くとシャッター街に星冴ゆる
34 ストーブ全開シャツ一枚でビールかな
35 星落ちて旧友の訃を聞く寒の入り ※とも
36 冬空から落つる涙に浮かぶ島
37 吸う息に鼻をつままれ寒の朝
38 湾越えてきりりと白し暑寒別
39 いろいろとあれど無心に雪をかき
40 雪大地瞬く灯りどこまでも
41 玻璃の窓羊歯の氷紋朱に染む ※はり、しだ、あけ
42 change!を8年経って彼奴がやり ※チェインジ きゃつ
43 寒いねと火のそば一人また一人
44 凍つる道コツコツ刻みゆくヒール
45 新たなる決意背にして球正月
46 江戸っ子の窓辺に咲いたシヤヒンス
47 そろそろと車も人も寒の雨
48 踏み締める雪の奏でる寒さかな
49 愛猫の寒がりなぬくもり求む
50 寒空に烏啄みが朱く燃ゆ(カラスつばみ)
51 雪国に住む醍醐味や深雪晴
以上です。
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