第93回酔いどれ句会報告

BBQくにむら

2016年11月08日 01:03

時ならぬ積雪で足元の悪い中、いつもの句会が開催されました。

今回の兼題は「林」でした。
出席者は、山茶花、林檎、北留2号、未定子、泥游、酒多良福の6名、不在選句者は、時折愉快、湯児、ニック・ジャガー、紅帽子、錆爺の5名でした。
一人当たり8句選んでいます。

出句者は、山茶花、林檎、水得魚、湯児、ニック・ジャガー、北留2号、紅帽子、鳴兎小吉、泥游、孔乙己205、酒多良福の11名で、54句が集まりました。

間違い探しとコメントをよろしくね

酒多良福



鮭還り果てて林の糧となり     ニック・ジャガー


小春日や孫につられてみな昼寝     ニック・ジャガー
霧雨や聞こえぬやうにひとりごと     鳴兎小吉


ネクタイをまた締めなおし神無月     北留2号
見回して見上げ見下ろす谷紅葉     鳴兎小吉
北国の雨の余韻に雪香る      山茶花


林道の険しき傍(わき)にきのこ傘     水得魚
秋風やツインテールのバイシクル     鳴兎小吉
寒雷が色とりどりの林打つ      林檎
林床に落ち葉静かに積もりゆき     ニック・ジャガー
林間学校の気配宿りし小屋の秋     北留2号
木枯らしや林の向こう見せにけり     酒多良福
原始林悩み歩いた青き日々      孔乙己205
林檎売る声見当たらず朝の市     北留2号


旅待てばいつか初秋は晩秋へ     泥游
寒風にモツ鍋客ら声高し      湯児
防風林唸りを上げて冬来る(きたる)    酒多良福
また吐息鯉の痛手は軽からず     紅帽子
赤く染まる安芸一連の栗はぜる     北留2号
落ち葉蹴り林を駆ける白き息      酒多良福
憲法公布されし日や風寒し      泥游
熟れてなほ主張さまざま庭の柿     山茶花
赤い色目に入るたび胸傷む      紅帽子
さんぽ道黄金が踊る秋うらら      林檎
陽だまりに戯れる仔猫ら踊るよう※じゃれる   湯児
小春日やタイヤ交換まぁいっか      ニック・ジャガー


ルーティーン守っていたが負け続け     紅帽子
親子鳥換気口で冬支度      林檎
林道は格闘場だ熊出没      孔乙己205
落ち葉踏み小枝分け入り林行く     泥游
春よ来い若気の至りのその果てに    湯児
梨ひとつ残して林の鹿ぞ鳴く      湯児
柿喰えば炬燵恋しい冬支度      孔乙己205
林氏も森氏もいるが木氏いない     紅帽子
枯れ色の景色にしみるサキソホーン    ニック・ジャガー
イチョウの葉掃いても掃いても降り積もる    林檎
秋深し林の中の陽だまりや      水得魚
目出度さも中くらいなりカープV     紅帽子


ハムカツに過ぎし十年辿る夜      孔乙己205
松茸を隠す林に目を凝らし      酒多良福
長き夜に林檎新酒と柳舞      泥游
歓声の落葉松林きのこ狩      鳴兎小吉
林抜け下るゲレンデ膝笑う     孔乙己205
輪唱の澄み渡る朝秋深し      山茶花
囃子手の素なる表情(かお)見てあぐねけり    水得魚
欠食後ハヤシライスにありつけり      水得魚
道すがら手を伸ばしたし青林檎      酒多良福
ポケモンの進化した夜無月かな      山茶花
鉄道少年隊の車内放送外は雪      鳴兎小吉
風林火山いくさの如し台風(かぜ)の跡    北留2号
キャンパスに串焼く煙秋高し      泥游
寒風をうっちゃり捨てて柚子たわわ    湯児
林道の身にしむ紅やそこここに     山茶花
天高く林真理子と洋梨と      水得魚

以上です。
関連記事