第88回酔いどれ句会報告
例の句会ですが、今回はひっそりと開催されました。
当初、出席者は4名!飛び入りで1名加わり、5名でした。
でも、内容は充実していましたよ(笑)
出席者は、山茶花、北留2号、紅帽子、未定子、酒多良福の5名、不在選句者は、水得魚、林檎、湯児、ニック・ジャガー、錆爺、泥游の6名。
一人当たり8句選んでもらいました。
出句者は、微睡雛罌粟、山茶花、水得魚、林檎、湯児、ニック・ジャガー、深海五峯、鳴兎小吉、北留2号、紅帽子、戊瓶、孔乙己205、酒多良福の13名で、60句が集まりました。
間違い探しとコメントをよろしくね
酒多良福
隣人の拙きピアノ風薫る 山茶花
物干しのサンダルふたつ夏に入る 山茶花
リラの花揺れてラジオは雨予報 酒多良福
若竹を皮まま焼いてもう一杯 孔乙己205
女子会に蟹現れて静かなり 北留2号
雪を追い山のぼりゆく新芽色 ニック・ジャガー
リラ咲いて路面電車を待つ昼間 北留2号
静かなる宵闇に聴く旧(ふる)きジャズ 水得魚
ライダーを前傾させて春疾風 ※はるはやて 鳴兎小吉
網戸越し静かに流れる雲ひとつ 孔乙己205
チューリップ静かに揺れて昼寝の子 酒多良福
みなスマホ静まる車内旅情なし 孔乙己205
風耐えて静かな盛り八重桜 戊瓶
手を振りてバスごと笑ます春園児 湯児
アスパラの旬の彩り風薫る ニック・ジャガー
新緑や静かならざる森の路 戊瓶
静けさに新茶の滴耳にせり 酒多良福
新緑の静寂ふうと息をつく ※せいじゃく 鳴兎小吉
群生の一人静の名前負け ニック・ジャガー
就活の子青空静か息ひとつ 北留2号
はまなすや女子小走りに学祭へ 鳴兎小吉
さくら散る静けき人のたたずまひ 山茶花
傘を急く心のそばに咲く紫陽花 深海五峯
被災地へ続くこの空揚ひばり 鳴兎小吉
夏告げるセコマのメロンソフトかな ニック・ジャガー
赤い星探せど見えぬ春の宵 深海五峯
新緑の中や駿馬の両目開き 北留2号
ゆく雲や静ならざらん初夏の朝 戊瓶
残り香と言ってほしいな加齢臭 紅帽子
木道はみんな善き人ゆずり合い ニック・ジャガー
駆け走る巻積雲がビルの間に 深海五峯
芝刈りにタンポポ諸とも刈られけり 酒多良福
鶯や森は静寂映えにけり 戊瓶
静影の映る水面に風渡り 微睡雛罌粟
風呂で句を思いついたらどうしてる 紅帽子
海女の笛志摩の津静か聞こえくる 深海五峯
地を見つめ すずらん天を 仰がぬか 林檎
蝦夷露に 差出人の 夜は更ける 林檎
誰彼となく走馬灯静かな夜(よ) 水得魚
静まりの森ふいに鳴く油蟬 水得魚
さえずりと共に過ぎゆく青嵐 山茶花
葉桜やちあきなおみのゼロ記号 湯児
群れて咲くひとり静は名前負け 紅帽子
残雪に雲雀の声沁む駒ケ岳 湯児
蜃気楼波間の果てのその果てに 山茶花
一八短夜に病告げられ小袈裟に ※「ちいげさ」大袈裟の対義語 微睡雛罌粟
静かさや黄昏時は誰そ我か 湯児
広島で「総理ー」てオバマ言ったとか 紅帽子
句会あるってことでまたジム休む 紅帽子
ハシドイの艶香に釣られ接吻す 微睡雛罌粟
霞みしか夜更け静かに赤き月 酒多良福
緊箍児のはずれた猿に蝉時雨 ※きんこじ 湯児
リラ冷やときに歩みを止めるのも 鳴兎小吉
山影に二人静の咲く小径 深海五峯
枝垂れ咲く花は静かに空に揺れ 北留2号
片陰に一息つくも道半ば 微睡雛罌粟
岩陰の花嘆かずも虹かかる 微睡雛罌粟
花凍え リラの香りが 道すがら 林檎
静寂に呑まれ打ち込む句作かな 水得魚
閑かとは言わずもがなや孤独なり 水得魚
以上。
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