第79回酔いどれ句会報告

BBQくにむら

2015年09月09日 00:17

9月7日、いつもの句会が開催されました。
出席者は、山茶花、鳴兎小吉、紅帽子、北留2号、戊瓶、酒多良福の6名、不在選句者はニック・ジャガー、湯児、錆爺、泥游、の4名でした。
一人あたり、8句選んでもらいました。

間違い探しとコメントをよろしくね。

酒多良福




残響を楽しむ子らの谷遊び   深海五峯




生麦酒喉にぶつけし残暑かな   見得魚
居残りの教室の窓赤とんぼ   酒多良福




巨き陰残して去りぬ黒揚羽   湯児
居残りて誰を待つのか長い髪   深海五峯
それぞれに座標の原点夏の蜘蛛  湯児
稜線の移ろふ彩や秋に入る   山茶花
油蝉残響耳に終戦忌    北留2号
露草や爪先濡らし逢瀬路   微睡雛罌粟
残り香に胸高鳴らせ水シャワー  酒多良福
青鷺の見つめる先や敗戦忌 ※あおさぎ  鳴兎小吉
夕鐘や残響遠く古都の夏   戊瓶
鈍色の空に濁点秋燕 ※にびいろ  山茶花




雲間より西日の名残り凪光る   泥游
うつむいた向日葵枯らす残暑かな  酒多良福
残飯を焼いて酒盛り寮の夜   深海五峯
秋空や取り残される心地して   ニック・ジャガー
里帰り流れる経と甲子園   北留2号
残照の街に灯るや白木槿 ※しろむくげ  鳴兎小吉
360°(ど)見事割り切る桔梗かな  ニック・ジャガー




特攻の夏よ残懐蘇り    戊瓶
ウッこれはあのオッサンの残り香や  紅帽子
眠りつく孫のほっぺがとろけそう   ニック・ジャガー
飴色の籐椅子揺れず夢見猫   微睡雛罌粟
残月や露踏み進み犬吠える   戊瓶
擦れ違うシャツの残り香爽やかに  見得魚
ラップ調シュプレヒコールついてけん  紅帽子
陽の名残り鉄路の果ての街灯り   泥游
夏にしか風邪を引かぬと独りごち  鳴兎小吉
任終えて残暑飛び越す家路かな  戊瓶
見上げれば頂上遥か天高し   北留2号
大敗を抱きしめ夏の甲子園   鳴兎小吉
知覧見て今を思えば夏深し   泥游
遠く聞くバイクの響き秋うらら  山茶花
雨告げる雲より高し夏燕   湯児
夕焼けや古都の残影朱に染まり  戊瓶
新涼や熱々ご飯の玉子かけ   北留2号
通り雨秋桜(こすもす)はかしいでやり過ごし ニック・ジャガー
芋掘る児瞳に映る空青し  微睡雛罌粟
夏風邪をこじらせ戦後七十年   鳴兎小吉
残さるる旅の途中の足跡や   見得魚
宴して一人残りて虫の声   酒多良福
旅人を残しひとひらはぐれ雲   湯児



山の名はないのだろうか桜島   紅帽子
残しておいたビールもう生ぬるい  酒多良福
疾風の爽けし余韻残る朝 ※さやけし  山茶花
新天地想ひ廻らし(おもいめぐらし)残務処理  見得魚
見たいかね鯛や平目の舞い踊り   北留2号
晦日前残高見つめまた走る   北留2号
蝉の声やけくそ気味の残暑かな  ニック・ジャガー
習はぬに網張る蜘蛛の子夏の夕  湯児
星月夜白河号で夢翔る   山茶花
炎天の単線跳ねる一両で  泥游
ありんこの蝶の弔い秋隣り   微睡雛罌粟
英雄じゃないけど俺は色好む  紅帽子
残酷な天使のテーゼ夏の果て  微睡雛罌粟
居残れる猫三匹の戯れて   見得魚
豊水を酸いと知るや秋の夜  深海五峯
積乱雲頭を縫いてプロペラ機  泥游
 
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