第67回「酔いどれ句会」報告
〇日時 : 平成26年9月1日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「間」
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、
少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句(一部7句)を選んでいます。
〇参加者:
投句あり&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、北留2号、紅帽子、風船、実桜、山茶花、微睡雛罌粟の8人。
不在投句は深海五峯、湯児、ニック・ジャガー、与太郎の4人。
不在選句は湯児、ニック・ジャガー、未定子、泥游、戊瓶、錆爺の6人。
それと、たまたま店に来ていた山地くんが選句をしてくれました。
以上、合計17人の参加です。(敬称略)
最終的に選句者は15人となり、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
〇選句参加者:14点(自分の句には点を入れられないので)
〇選句不参加者:15点
5点句
蟷螂の間合いを詰める殺気かな (ニック・ジャガー)
いきもののすべてが濃かった夏終わる (湯児)
宵の間の少し怪しき萩の月 (風船)
4点句
くしゃみして夏も終わりと思う朝 (ニック・ジャガー)
間断に檸檬を沈め見つめ合い (山茶花)
施餓鬼して堂に集いし蝉の声 (深海五峯) ※せがき
空蝉の数を数えて蝉供養 (深海五峯) ※うつせみ
一本の線引くように決めた夏 (湯児)
古書店で時間旅行夏の午後 (北留2号) ※タイムスリップ
秋空や移ろうてこそ生きらるる (鳴兎小吉)
渓流の露天の宿で手酌酒 (与太郎)
3点句
孫のため爺が取りたき赤トンボ (ニック・ジャガー)
コスモスがひまわりの座を奪う頃 (紅帽子)
森の奥木霊歌うや月の宴 (山茶花)
秋雨の間の悪きこと傘はなし (酒多良福)
人間に涙の川あり夏豪雨 (酒多良福) ※じんかん
林檎飴落としなさるな妹よ (深海五峯)
奥の間の影に語るや盂蘭盆会 (深海五峯) ※うらぼんえ
秋晴れや移ろう心風が撫で (微睡雛罌粟)
ひと夏の軌跡を残し虻去りぬ (北留2号)
露天湯の灯籠ともり秋暮るる (鳴兎小吉)
天災の地を悼み散る白木槿 (鳴兎小吉) ※しろむくげ
2点句
雲間から海と見まごう琵琶湖かな (紅帽子)
雨のあと月光照らす雲の縁 (山茶花) ※ふち
にわか雨二間先行くバックシャン (実桜)
野天風呂緑陰に降る蝉時雨 (実桜)
涼風やひと間の窓に蜻蛉見ゆ (酒多良福) ※すずかぜ
飽きぬ間に夏は過ぎしか窓閉める (酒多良福)
涼みたる硝子かんざし指の先 (深海五峯)
秋の寝間騒ぐ移り香胸騒ぎ (微睡雛罌粟)
濁り酒おっとり揺らし涙拭く (微睡雛罌粟)
大川の愁しき風の夕涼み (風船)
答え待つ君と僕との初秋の間 (風船)
花落ちてつかの間の夏キリギリス (北留2号)
古書店の背表紙たどる指の跡 (北留2号)
峠には熊の標識雲の峰 (鳴兎小吉)
1点句
さようなら直後に会って間が悪い (紅帽子)
陽炎や線路が続くいつまでも (紅帽子)
蘭の花夜気を含んで香りをり (山茶花)
流星群太平洋へ降り注げ (実桜)
ミンミンと蝉の唸りは演歌節 (実桜)
息するの忘れて見入る連花火 (実桜)
人間もカラスを眺めるジンギスカン (湯児)
夕日浴び散歩の道に菊薫り (微睡雛罌粟)
他所人が然も偉そうに街語り (風船)
街の糞他所から蝿の来てとまり (風船)
かの海の波間に漂うカニの籠 (与太郎)
間の悪き事には少々自信あり (ニック・ジャガー)
写生会井戸端会議も活力源 (ニック・ジャガー)
俺地球支えているぜ逆立ちね (紅帽子)
蜩やバス停にある懐かしき背中 (山茶花) ※ひぐらし
蝶巡るゲンノショウコの花を嗅ぐ (湯児)
まだ食わぬ間人の蟹の甲の色 (湯児) ※たいざ
一束に咲いて散る花枯れ蕾 (微睡雛罌粟)
古茶の間柱時計が夏知らせ (北留2号)
敗戦忌人間魚雷ありし日々 (鳴兎小吉)
八月に5℃を聞いたぞナナカマド (与太郎)
以上57句です。
(文責:鳴兎小吉)
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