第53回「酔いどれ句会」報告

BBQくにむら

2013年07月02日 13:21

〇日時 : 平成25年7月1日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「酒」
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、
       少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句を選んでいます。 
〇参加者: 
投句あり&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、北留2号、紅帽子、風船、微睡雛罌粟の6人。
不在投句はニック・ジャガー、湯児、藪柑子、実桜、与太郎、未定子の6人。
不在選句はニック・ジャガー、恵夢、湯児、藪柑子、海鞘、錆爺、与太郎、未定子、戊瓶の9人。

以上、合計16人の参加です。(敬称略)

最終的に選句者は15人となり、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇選句参加者:14点(自分の句には点を入れられないので)
  〇選句不参加者:15点

 6点句

言葉よりまずは初めに酒ありき        (紅帽子)

 5点句

木漏れ日のベンチの端で風を待ち      (微睡雛罌粟)
湯上がりにあずき菜素麺吟醸酒        (風船)
説く者も黙るのもおり裏酒場           (未定子)
さざ波のひとつひとつに夏光る         (鳴兎小吉)

 4点句

笑みかけるマアガレットを刈り残す       (湯児)
夏風邪は抱かれて治す逆らわず        (微睡雛罌粟)
震災後新たに生まる地酒あり          (未定子)
旅装解き薄暮ひとりの麦酒かな         (鳴兎小吉)

 3点句

車内にもリラの香みちる交差点         (ニック・ジャガー)
もののふの目になりて刈る夏至の薮      (湯児)
一献を奉りたき月下の湯             (湯児)
風鈴や戸惑うような音で鳴り           (微睡雛罌粟)
昼麦酒横目でにらみ汗を拭く           (北留2号)
十六夜月ほんのりと遠ざかり           (北留2号)
さや風に酒かざしたり そこに、月         (未定子)
のめされてニーチェで一人酒の夜        (未定子)
郭公やいのちの息の出づる音          (鳴兎小吉)
夏至祭の菩提樹高く風を聴く           (藪柑子)
葱の花地底より咲く花火かな           (藪柑子)
青梅や思いのままの酒の色            (藪柑子)
月光と重なり合いし朴の花             (藪柑子)

 2点句

楓にも花あり、風にゆれており          (ニック・ジャガー)
冷や酒の歯にしみとおる歯周病         (実桜)
鈍鯉のぐるり跳ねてや羊草            (実桜)    ※にびごい
夕立か缶揺らさぬよう家路かな          (酒多良福)
深酒し夏至の朝日に大欠伸            (酒多良福)
麦酒なく西日に忙しき団扇かな          (酒多良福) ※せわしき
酒蔵を独り巡りて月涼し              (微睡雛罌粟)
夏の宵翳りゆく部屋別れ酒            (風船)     ※かげり
六月が薫風・麦酒・成吉思汗           (未定子)
湯浴がりに麦酒片手の蝉しぐれ         (与太郎)
時鮭と大根おろしの一人酒            (与太郎)
夏蝶や光るレールに藍深く            (藪柑子)

 1点句

ハム勝ってなんてビールの美味さかな     (ニック・ジャガー)
独り酒チョビよおまえも飲めたらなあ      (紅帽子)
葡萄酒は酸いいんじゃのうと父が言い     (紅帽子)
昼は冷や夜日向燗リラの頃            (実桜)    ※ひなたかん
米掬い糠の香を嗅ぐ梅雨の中          (実桜)
蝦夷の春極め降り敷く蝉時雨           (湯児)
杯擲げてざつと乗り出す壇之浦          (湯児)   ※はいなげて
花芯見せ気高く淫ら蘭盛り             (微睡雛罌粟)
くそあっつい、帰り何処かで生ビール       (風船)
初夏の頃仲間と飲む酒旨い酒           (風船)
緑濃き羊ヶ丘は陽に染まり             (北留2号)
たそがれに鼻をくすぐるリラの花          (北留2号)
夏風や吾はポプラとゆうらゆら           (鳴兎小吉)
キャンパスを吹き抜け未来へ初夏の風      (鳴兎小吉)
梅雨明けや盆地の町で注ぎ注がれ        (与太郎)



恋求め鳴く蛙らにおぼろ月             (ニック・ジャガー)※かわず
晴天の窓を開けたら蝉時雨            (ニック・ジャガー)
禁酒法字を見るだけでぞっとする         (紅帽子)
酒盛りの締めは湖面に響く寮歌          (紅帽子)    ※うた
分別もなくリバースできる若さかな        (実桜)
麦酒ありベランダに打ち水の午後         (酒多良福)
しばれ酒グラスの汗の水溜まり          (酒多良福)
夢現実桃源郷の蝉時雨               (風船)     ※ゆめうつつ
青き酒絶えて久しき祭りかな            (北留2号)
新歓や横目で睨む一升瓶              (与太郎)

以上59句です。

(文責:鳴兎小吉)

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