第51回「酔いどれ句会」報告
〇日時 : 平成25年5月6日(祝・月)17時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「植物の名一切」
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、
少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句を選んでいます。
〇参加者:
投句あり&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、北留2号、紅帽子、風船、与太郎、藪柑子、湯児、戊瓶、藍色園人、恵夢、ニック・ジャガーの12人。
不在投句は海鞘。
不在選句は海鞘、錆爺、未定子、泥游の4人。
以上、合計16人の参加です。(敬称略)
最終的に選句者は16人となり、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
〇選句参加者:15点(自分の句には点を入れられないので)
〇選句不参加者:16点
9点句
モノクロの冬破りたり蕗の薹 (恵夢)
8点句
残雪と白さを競う水芭蕉 (鳴兎小吉)
7点句
辛夷咲く見る者一人残されて (海鞘)
春告げて山駆けあがる辛夷かな (藪柑子)
6点句
ふきのとう顔出す土手に戻り雪 (北留2号)
5点句
菜の花や子等の顔にも花が咲く (海鞘)
雪山のぐんぐん小さくなりて春 (鳴兎小吉)
クロッカス夜の花屋に人と逢う (藪柑子)
すみれ咲き摘み寄る吾子の一歩二歩 (藪柑子)
4点句
菊の紋愛憎半ばす昭和の日 (酒多良福)
喜びの生まれ変わりか蕗の薹 (湯児)
子供らに蹴っては駄目よとフキノトウ (風船)
新歓の立て看並び木の芽吹く (鳴兎小吉)
3点句
荒川線ボタン押さずに降りそびれ (紅帽子)
日本国憲法おとしドッぺった (紅帽子)
アスファルト破ってすぎなのやり放題 (酒多良福)
今年だけ桜は無しってことかしら (酒多良福)
襤褸切れとなりて戻りし春の猫 (湯児)
吾子の手をつなぎて歩く桜道 (藍色園人)
観覧車思いもめぐる桜空 (藪柑子)
2点句
あら嬉し雪の下からクロッカス (ニック・ジャガー)
浅き春木道もまだ水の下 (ニック・ジャガー)
道端の木の芽吹く日を待ちわびて (恵夢)
山の色春の生命を孕みをり (恵夢)
五月晴れツツジのためにあるような (紅帽子)
ほろ苦さは幸せの成分蕗の薹 (湯児)
柔らかな陽射しの注ぐ枝の先 (風船)
襟立てて芽吹きの道に鳥の声 (戊瓶)
びにいるをはずす窓辺に亀も鳴く (北留2号)
虚空より突如あらわれ初ひばり (鳴兎小吉)
振りかぶり小石遠投春の海 (藍色園人)
1点句
日いち日麦の緑の開けゆかん (ニック・ジャガー)
笑点を録画で見たら時差ボケし (ニック・ジャガー)
一輪の水仙兄に供へけり (海鞘)
れんげ田に陽光集め子ら遊ぶ (酒多良福)
葉先見て色思い出しチューリップ (戊瓶)
さす指が競いあうかなクロッカス (戊瓶)
春朝や色に喜ぶ散歩道 (戊瓶)
東海の春にカリブの風ぞ吹く (北留2号)
庭の梅固きつぼみに「いつ咲くの?」 (北留2号)
北国の春色まずはクロッカス (鳴兎小吉)
リラ冷えの出番をくじく底冷えや (与太郎)
主居らぬ隣家に今年も紫陽花の芽 (与太郎)
朝まだき唸りもわびし血圧計 (ニック・ジャガー)
兄逝きて今年の櫻散りにけり (海鞘)
故郷の一年始まる田植ゑかな (海鞘)
笑ってる比喩そのまんま躑躅たち (紅帽子)
高尾まで行ったついでに山登る (紅帽子)
こぶし開く冷たき風と陽の温み (酒多良福)
軒下の残雪猫の形残す (湯児)
キトビロを恋ふる心よ親不知 (湯児)
湖光浴びやつと起きたか福寿草 (風船)
駒込の染井吉野に先ず一献 (風船)
春雨に窓口急ぐ月の末 (風船)
花よりもお湯が恋しい余寒かな (戊瓶)
待ちわびた庭一面のクロッカス (北留2号)
皮付きの筍懐かし故郷や (与太郎)
ぽっかりととっかり親爺顔を出す (藍色園人)
海明けの毛ガニとどきし春の宵 (藍色園人)
やっぱりね高嶺の花や藤の園 (藍色園人)
麦の穂の花束抱きていさぎよし (藪柑子)
以上61句です。
(文責:鳴兎小吉)
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