第29回「酔いどれ句会」報告

BBQくにむら

2011年07月05日 13:27

〇日時 : 平成23年7月4日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇義捐金: 各自500円 (日本赤十字社に)
〇兼題 : 「魚の名一切」
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人10句を選んでいます。 
〇参加者: 
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、紅帽子、風船、北留2号、与太郎、戊瓶、実桜、未定子の9人。
不在投句は水月、ニック・ジャガー、恵夢、泥游の4人。
水月、ニック・ジャガー、錆爺の3人は別途選句もしてくれました。
また、今回はくにむら常連のマルハニチロのお二人が選句と講評にゲスト参加してくれました。
以上、合計16人の参加です。(敬称略)

最終的に選句者は13人となり、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇選句参加者:12点(自分の句には点を入れられないので)
  〇選句不参加者:13点

 10点句

水底の山女の影の速さかな             (ニック・ジャガー)

 7点句

小糠雨子らなほ遊ぶ夏至の夕             (恵夢)

 6点句

手を打てば少し喜ぶ金魚かな             (ニック・ジャガー)
サメガレイ醤油をはじく白身かな           (実桜)

 5点句

夏蝉や分け入りてなお岩魚路             (戊瓶)
水底の鮎は囮を友といい             (北留2号)
   
 4点句

冷や酒と青菜鰹ぶし頬のつえ             (風船)
旧友とうまき酒にときしらず             (北留2号)
短パンに腕まくりして鰹待つ             (未定子)
鰈突き浮上しつつ見る空の青             (鳴兎小吉)

 3点句

夕間暮れ金魚の泳ぐ浴衣かな             (実桜)
難逃れ沖を目指すか底鮟鱇              (実桜)
釣竿を三日月にしてソイ跳ねる            (酒多良福)
ままかりの焦げてゆうげに蝉時雨           (酒多良福)
どこまでも森もりもりと緑満つ            (未定子)
初ガツオまだ揚げれぬか石巻             (未定子)
ソーランの祭り横目に鰊喰ふ             (鳴兎小吉)
摩周湖の青はなないろ夏の空             (鳴兎小吉)
白き帆よ天まで届け打瀬船              (与太郎)

 2点句
 
ランプの宿平家螢の飛び交ふも            (水月)
青梅の育つは他人の子育つごと            (水月)      ※ひとのこ
水温みのらりくらりの金魚かな            (ニック・ジャガー)
日一日草丈高し通勤路                (恵夢)
とりどりの夏花眺む線路沿ひ             (恵夢)
鯨くう人食わぬひと肉は食う             (紅帽子)
ムツメロとナイルパーチがメルルーサ         (実桜)
鰆食う口中遥か瀬戸の海               (酒多良福)
首に巻くタオルも重し鰻かな             (酒多良福)
庭いちごすっぴん酸っぱく歯にしみる         (泥游)
鰹ある港の姿愛おしく                (泥游)
看護婦の若き笑顔の有難さ              (泥游)
草いきれ短い夜に纏い来ぬ              (泥游)
清流の石はむ鮎の涼しさよ              (風船)
鰊去り番屋の跡の鴎かな               (戊瓶)
アカシヤの花乱舞する分離帯             (北留2号)
夕立か舗道にぽつりぽつりかな            (北留2号)
包丁にはち切れりこの丸鰹              (未定子)
            
 1点句

地獄坂駆け抜け眺む丘遥か              (恵夢)
居酒屋の手製のタタキ初鰹              (恵夢)
地デジ化でふんぎりついたテレビやめよ        (紅帽子)
ハッカクは〆骨せんべで往生す            (実桜)
ペットとはちょっと呼べない金魚かな         (酒多良福)
アスパラの笑顔の見ゆる朝餉かな           (風船)
夏の日に海に帰るやサンマ船             (風船)
腹いっぱい金華ガツオを食いたいな          (未定子)
飛魚とんで七つの海を想ひけり            (鳴兎小吉)
アスパラを手折りてかじる十勝空           (鳴兎小吉)
我が街は神宮祭に時知らず              (与太郎)
漁り火や船上跳ねて飴色に              (与太郎)
幾百のカモメも狙う波頭かな             (与太郎)
         


籐椅子や農園にあるレストラン            (水月)
待ちて食ぶランチタイムの鰻かな           (水月)
花の森行けば群落九輪草               (水月)
釣り堀や青葉とともに生命食う            (紅帽子)
暮れてゆく夏空と生ビールかな            (紅帽子)
鯉の滝のぼり感激生ビール              (紅帽子)
厚サンマ秋に再び巡り来し              (泥游)
蛯天と冷たい御蕎麦竹老園              (風船)
沃野なり土饅頭のほこりかな             (戊瓶)
チョウザメも舳先を見たか囚の船           (戊瓶)
清流に斑点映えり山魚女かな             (戊瓶)
汗光り帽子の下の日焼け顔              (北留2号)
芽と共に銀鱗輝け厚田港               (与太郎)

以上63句です。

なお、義捐金は後日日本赤十字社に振り込む予定です。
(文責:鳴兎小吉)


関連記事