第25回「酔いどれ句会」報告

BBQくにむら

2011年03月09日 18:57

〇日時 : 平成23年3月7日(月)19時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「過」
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句~10句を選んでいます。 
〇参加者: 
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、紅帽子、与太郎、実桜、泥游、風船、北留2号、恵夢の9人。
不在投句はニック・ジャガー、俳隅巣、初登場の所爺(トコロジー)の3人。
水月は不在投句ですが別途選句もしてくれました。
それと東京出張帰りの未定子が遅くに登場して選句だけしてくれました。
以上、合計14人の参加です。

最終的に選句者は11人となり、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇句会参加者:10点(自分の句には点を入れられないので)
  〇不在投句者:11点

 7点句

梅一輪気持ちに紅を差すような         (ニック・ジャガー)

 6点句

言ひ過ぎた唇噛んで春の夜           (俳隅巣) 
なごり雪過ぎ去る汽車の内と外         (風船)
眩しさや晴れ着の群に牡丹雪          (酒多良福)

 5点句

煮過ぎしが佳き甘みあり寒白菜         (実桜)
過保護とは思いつ吹雪に車出す         (北留2号)            

 4点句

でき過ぎと思いし一句夢の中          (酒多良福)          

 3点句

春風や昨日とちがふ海の色           (水月)
雪の夜は過去のページをひもとかん       (紅帽子) 
通り過ぎゆく人の背の寒さかな         (紅帽子) 
過ぎし日の大方忘れ春眠し           (鳴兎小吉)
酒蔵の大黒柱冴返る              (鳴兎小吉)
伸び過ぎを切り過ぎ恥ずかし初出社       (酒多良福)
感涙が祝辞の間に乾いてく           (所爺)     
        
 2点句

真白なる霰の嵐稲光              (恵夢)           ※あられ 
過ぐ冬を堪へつ尚も楽しまん          (恵夢)           ※こらえ 
雪解けの流るる路に光る空           (恵夢)
すり傷の過酸化水素泡立ちぬ          (ニック・ジャガー)
過去はなぜ変えられないの春の夢        (鳴兎小吉)
最北の酒蔵に汲む春の水            (鳴兎小吉)
シリウスは明る過ぎるよ冬の恋         (鳴兎小吉)    
過払いやお金持ちにはできぬこと        (酒多良福)
長き道やがてひとりの過客かな         (酒多良福) 
泡雪の届かぬ言葉空に舞い           (風船)  
教室の静けさ外は春吹雪            (水月)
雛飾りお座りの犬すまし顔           (紅帽子)
半分こじゃなく一個だよ桜餅          (俳隅巣)
春到来半年ぶりの応援歌            (北留2号)
鍋に渦禍過ぎて春来る             (所爺)
春一番可不可ばかりの過去がある        (所爺)          
                
 1点句

うな重の匂いに至福の時が過ぎ         (与太郎)
風花に過ぎゆく時の流れかな          (風船)
チョコ祭り女子ばかりが嬉々として       (泥游)           ※おなご     
青の下眼を射る白き春の雪           (泥游)           ※あおのした
飲み過ぎた朝の光のまぶしさよ         (紅帽子)
過ぎし日の想いを重ね卒業の日         (北留2号)
春吹雪禍転じて福となり            (北留2号) 
小春日や快癒の友を訪ぬ旅           (恵夢)
ひな飾りすぐ片づけるのもなんだかなぁ     (ニック・ジャガー)
鍋物の季過ぎてネギ所在なげ          (実桜)           ※ときすぎて   
虚空より春の気配の光かな           (水月)
寒戻りエンジン冷えて管凍る          (所爺)   
   


三月は通過点だと思ひけり           (俳隅巣)
春めきて走る走る過ぎし人           (俳隅巣)
肩並べ歩む公園水温む             (俳隅巣)      
人を呼ぶ像も今日は塊に            (北留2号)          ※かたちも
春の日は鴉の鳴くも長閑けらし         (実桜)           ※のどけらし
「過」は螺旋春巡礼の歩く路          (実桜)
春空を裂いて飛行機雲が征く          (実桜)    
知恵袋機械翻訳御名答             (泥游)
ジャスミンが眠りを覚ます蒼き民        (泥游) 
節日を過ぎても残る雛飾り           (泥游)           ※せつじつ  
春一番過ぎた時代を思い出し          (与太郎)
ご祝儀の相場は過ぎて半価値に         (与太郎)   
百代の過客を偲んで松島に           (与太郎)
田舎から季節外れの餅届く           (与太郎)        
さりげなきことばの力あたたかし        (水月)
流氷の壁は昨夜の波の景            (水月) 
お前さん、注がれてみたい熱い燗        (風船)
春の陽は過ぎゆく森の息吹かな         (風船)  
小娘が闊歩す冬の大ブリテン          (紅帽子)          ※かっぽす    
酌み交わし過ぎにし日々を分かつ友       (恵夢)    
菜の花が信号ならばじきに赤          (所爺)                     
                           
以上、63句です。

(文責:鳴兎小吉)

関連記事