第23回「酔いどれ句会」報告

BBQくにむら

2011年01月15日 14:41

〇日時 : 平成23年1月10日(祝&月)18時頃から
〇場所 : BBQくにむら
〇費用 : 各自の飲み代
〇兼題 : 「年」
〇投句 : 基本は一人5句(うち1句以上は兼題を詠み込んだ句とする)、少ない投句数でもOK。
〇選句 : 今回は一人8句選んでいます。 
〇参加者: 
投句&句会参加は酒多良福、鳴兎小吉、紅帽子、与太郎、ニック・ジャガー、実桜、泥游、風船、北留2号ずいぶん遅れて恵夢の10人。投句なしの選句だけが未定子と優海の2人。
不在投句は俳隅巣。水月は不在投句ですが別途選句もしてくれました。
以上、合計14人の参加です。

最終的に選句者13人ということで、今回の句会の理論上の最高得点(満点)は以下のようになります。
  〇句会参加者:12点(自分の句には点を入れられないので)
  〇不在投句者:13点

 
 7点句

父母と聴くあといくたびの除夜の鐘        (水月)     

 6点句

年の瀬のにおい満ちたり終電車          (北留2号)
地吹雪の底、蟹のごと這い進み          (ニック・ジャガー) 

 5点句

元日やほろ酔ひの母思ひ出し           (俳隅巣)
ベランダにいつもの顔の初雀           (俳隅巣) 
極彩のブラジルからの年賀便           (鳴兎小吉)
初日待つ人の黙また木々の黙           (水月)    

 4点句

ヒヨドリの餌の熟柿を人も食う          (実桜)
年神を迎えて雪の稲田かな            (実桜) 
新年の初荷を飾る祝い旗             (与太郎)
親族が集う年始の国ことば            (紅帽子)

 3点句

新年の禁酒を誓って迎え酒            (与太郎)
なんとなく年明けて日の昇りゆく         (紅帽子)
犬も目をしばたたくほど吹雪舞う         (紅帽子)
新年や夫婦静かに餅を食い            (ニック・ジャガー)          
        
 2点句

ひよ鳥も年越しの祝い残り柿           (実桜)
顔見えず狐毛のフードに化かされる        (実桜)
我が心身攪拌し過ぐ地吹雪よ           (鳴兎小吉)
足元の暖気持ち良し乗り過ごし          (恵夢)        ※あしもとのだん  
友も我もひとつ年とる飲み初め          (紅帽子)
年明けて目つむっても母の顔           (俳隅巣)
                
 1点句

降り初めし雪ひとひらの我に染む         (恵夢)
年越せど親の背越せず未だ有り          (恵夢)
独り喰ふラーメン染みる師走かな         (恵夢)
初春や丸まったねと云はれたり          (恵夢) 
年輪を重ね重ねてメタボ腹            (ニック・ジャガー)
区切りとは実感もなく年が明け          (ニック・ジャガー) 
地吹雪のたゆたう一瞬の美しさ          (ニック・ジャガー)  ※たゆたうときの 
三年牡蠣恵を湛えて幸となり           (酒多良福)      ※たたえて
いくつもの年跨ぎつつ節目なし          (酒多良福)
足し算はできるはずでもまた留年         (酒多良福)  
酔いつぶれ年越し蕎麦で目を醒ます        (紅帽子)
平穏な一日終りぬ冬帽子             (水月)
青春ははるかなるかな歌かるた          (水月)
故郷の友と一献年の暮れ             (風船)
初春の友の便りがまた一年            (風船)  
忘年会湯気の向こうに二本差           (北留2号)
いつ届くレノンの夢は彼の地まで         (北留2号)
元旦にはや救急車ひた走る            (北留2号)  
ふるさとの土産たずさへ新年会          (鳴兎小吉)
初日待つ我流の祈祷ささげつつ          (鳴兎小吉)
初日いま土手に漢の仁王立ち           (鳴兎小吉)       ※おとこの 
年の瀬に浜で振舞う番屋汁            (与太郎)
ふるさとの匂いを運ぶ年賀状           (与太郎)  
ただ聖夜コーラス高鳴る時計台          (泥游)
ぬくもりを残し鳥逝く冬青空           (俳隅巣)
   


この暮はシシャモの煙もありがたく        (泥游)
きらやかに灯り纏える冬至街           (泥游)        ※まとえる   
ホテル膳後の雑煮が口に合い           (泥游)
歳は暮れ婦家に門松掲げなむ           (泥游) 
新年は一杯一杯又一杯              (風船)
ひのもとの明日を祈る初明り           (風船) 
小寒に髪を撫でるや腕枕             (風船)    
年頭の空晴れてなお道暗し            (酒多良福)
忘れじの人も忘れん年忘れ            (酒多良福)
岩木山今年も大いに雪かむり           (俳隅巣)
年明けて賀状ポストに落としけり         (北留2号) 
元旦や蒼き夜明けの石狩野            (水月)     
年替わり出番まだかとひと睨み          (与太郎) 
                           
以上、59句です。

(文責:鳴兎小吉)

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